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第15話
「見ない…で、どうか…見ない…でくだ…さい…」
「私が戻って来るまで待てなかったのですか?それとも私との準備?…という事ですか?それなら…」
首を振って否定するも、昨夜卜部さんを受け入れたであろうその場所を、一糸纏わぬ姿で解し続けているようにしか見えない今の私の状況では何の説得力もなく、それを怪しく見つめる卜部さんの股間が盛り上がっていくのが見えた。
「…っがう…んあぁっ!わたし…じゃな…んっくぅぅん…いんで…す…」
卜部さんが持っていたタオルなどを玄関先の棚に置くと、浴衣の帯をほどきつつ私の方に向かいながら尋ねてきた。
「あなたじゃない?ならば誰の仕業ですか?」
私の目の前にいる彼が卜部さんには見えていない?
彼に目を向けるとギラギラとした目で、卜部さんを睨みつけていた。
ふと私の視線に気がついた彼が、私の心の声が聞こえたかのように答えた。
「社のに我は見えてはおらんぞ。さてこやつをどうするか…ふうむ。」
考え始めた彼から卜部さんに視線を戻す。
私に向かってゆっくりと布団の上を歩きながら、解いた帯を捨て、浴衣として卜部さんの体を纏っていた布がスルスルとその体から落ちる。電球の明かりの下、中心をそそり立たせた全裸の卜部さんがついに私の体に手をかけると、私の心臓がドキンと高鳴った。
瞬間、
「触れるな!!」
男の怒号と共に、卜部さんの体が弾け飛び、その衝撃により気絶した卜部さんの頭がガクンと俯き体が横たわる。
「卜部さん!!」
まるで金縛りにかかった様に動けない私を残し、彼が卜部さんに近付く。
「昨夜は我のものによくも手を出してくれたものよ。ほう、我のとは比にならぬが、なかなか良きモノを持っているな。それにこの体でなら、其方も…ふむ…この体、借りるぞ。」
ふっと男が消えた。と、私の手が私の自由になる事に気が付き、ぬぽんという音と共に窮屈なソコからなんとか声が出そうになるのを我慢して抜いた。
ほっとため息をつくが、卜部さんの事を思い出し、恐る恐る膝で近付いて行く。
「う…卜部さん、大丈夫ですか?卜部さん?!」
肩に手をかけようとした途端、その手を掴まれ布団の上に押し倒された。
「卜部さん、何をっ?!」
「我だ。」
男の声で卜部さんが答えた。
「な…に?なんであなたの声が卜部さんから…っ!借りるって、まさか?!」
「そう、先程の其方の手に憑ったように、我自身がこの社のに憑ったのよ。それに其方もこの体にいたくご執心だったようだからな。まあ、このモノのでは我とは比にならんが、其方が慣れるには丁度良かろう。ふふふ、これでようやく其方に触れられる、可愛がってやれる。さあ、存分にその甘く可愛い声を我に聞かせておくれ。」
恐怖に嫌がり、彼に握られた腕を振り解こうともがく。
「埒もない事をする。しかし…」
彼は周囲を見渡すとそばに落ちていた卜部さんの帯に手を伸ばして取り上げた。
舌なめずりしながら帯を両手に持ってピンと張る。
それによって自分がどうされるのか察した私が先ほどよりも激しく抵抗しながら哀願する。
「いやっ…だ!やだ!やめっ…おやめ下さい!!」
「可愛い其方の願い、我も叶えてやりたいが、これで戒めを受けた其方を嬲るもこれまた一興…そう、昨夜の社のとの情事の責めと思え!」
「私に身に覚えは…っ!」
「なくとも其方がこの社のを誘惑し、我の前で痴態を繰り広げた、それは曲がらぬ事実。媚薬によるとは言え、この社のに其方の想いがなければああ言う事にはならぬ!それがまた口惜しい。」
私の卜部さんへの想い?
かっと頬が熱くなる。
目の前にある卜部さんの肉体に、鼓動が早まる。
そして私の腹のあたりを刺激する卜部さんのソレを見てごくんと喉が鳴った。
私が卜部さんに好意を持って…いる?
先程の胸の高鳴りがなんだったのかを知らしめるようにドクンと心臓がことさら大きく鼓動した。
「其方は我のモノ。このような奴にそのような想いを持つなんて事は絶対に許さぬ…さぁ、我と其方の初めての秘め事。其方のその想いもこの肉体も、その隅々まで全て我で埋め尽くしてやろう…っ!」
そう言うと、抵抗する私の手を後ろ手にして拘束し、「さあ、楽しもうぞ!」と唇を合わせた。
嫌がり口を固く結ぶが顎を掴まれ無理矢理開かされる。ぬるっと彼の舌が私の口の中に入リ、私の舌と絡まる。唾液が私の舌と彼の舌の間でクチュクチュと音を立て始めた。すると彼の甘い唾液が私の脳を痺れさせていくのを感じ、私の理性が、
ダメだ!このままではダメだ!
そう警鐘を鳴らすがどうする事もできないまま、それは私から彼への恐怖心をなくし、拒否するという、気持ちも力すらもなくさせた。
それどころか今ではもうソレが欲しくて欲しくてたまらず、自分からその口を舌を赤子のように吸い、うわごとの様に「もっともっと」と彼に縋り付くようになっていた。
「我の体液の全てがこの媚薬。其方はどこから飲みたい?」
聞かれてごくりと喉がなった。吸っても口では出て来る量も少なく、いくら飲んでも乾きはまったく癒されなかった。
「さあ、其方はどこから飲む?」
わかっているぞと言わんばかりにその腰を突き出した。ごくりとまたも喉が鳴る。不自由な体で、這いずるように腰を動かして頭を彼の足の間に入れると、躊躇う事なく一気にソレを頬張った。
「良い子だ。そう、もっと舌を這わせて…うまいぞ。もっと吸い込んで…うん、良い…良いぞ…っ!」
口の中に彼が言った通りの甘い体液が広がる。ソレをごくんごくんごくんと喉を鳴らして飲み干すと、体が先程よりも熱くなっていくのを感じた。
「あつっ…はぁあん…もっと…もっと甘いの…」
飲んだばかりにも関わらずすぐに喉の渇きを感じて、たまらず彼のソレに舌を這わせた。
「ふふふ… そんなにこれが気に入ったか?」
尋ねる彼に、ソレを頬張りながら何度も頷く。
「仕方のない…ではもう一度だけぞ?」
舌なめずりをしながら彼の目が怪しく光る。ガシッと私の頭を両手でしっかりと掴むと勢いよく揺さぶり、喉の奥深くに彼の甘い体液が放出された。しかし、あまりに突然な事にむせこんでしまい、ソレが彼の体にかかった。
「ふうむ、さて其方のしでかした事、どうする?」
一瞬も躊躇う事なく彼の足先に顔を向けると、その液体を舐め取る。彼に下半身を向けたままの格好でだんだんと上半身に向かって、付いている白くて甘い体液を舐め取り続けた。
「なかなか良き格好…いや、これはもう我慢できぬわ。」
彼が動き、私の体がビクンと跳ねる。
「やぁっん…ヒッ!!はぁ…ん…」
先ほどまで私の指が入っていたソコに彼が舌を尖らせて埋めると、私の中を執拗に舐り出した。
私の指では届かなかったようなところにまでその舌が届いていく。
「はぁん…も…っと、も…っとぉぉぉん!」
彼にねだる様に腰をゆらゆらと淫靡に揺らす。
「焦るでない。其方に煽られると我も思いの外我慢がきかぬのだ。良い子だから、もう少し我に任せろ。」
一度出した舌を再び私の中に埋めていく…と、それが何本にも分かれ、奥に奥にと向かって行く。
「ひあっ…あぁっ、あっいやっ…っかしく…あっ…なる…あっ、あぁぁぁあああっ!!」
その内の一本がそれを擦った瞬間、私の体が跳ね上がった。
「いっ…やぁああああっ!あっ…っに?あっ…っめて、おか…っな…っちゃ…ぅ、ああああっ!!」
声が悲鳴のようになり、ビクンビクンと痙攣するように体が揺れる。
「ここか…。」
そう言うと彼の舌の全てに一気にソコを様々な方向から刺激を与えられた。
「いっ!!!!ああああああああっ!!!」
静かな夜を切り裂くような悲鳴をあげる私を容赦なくその舌が絶頂に導いていく。
それから少しでも逃げようと無意識に腰を引くが、それが許されるわけもなく、腰を掴まれ引き戻される。
「もっ…むりっ…っくぅ…イくぅぅぅうううっ!!!」
絶叫しながら果てた私が彼の足の上で突っ伏し、荒い呼吸を繰り返す。
「誰が果てていいと許した?んん?我に赦しを得ず勝手に果てるとは悪い子だ。仕置きをせねばなるまい。」
男に戒めの帯をぐいっと引かれ体が起きる。そのまま彼のそそり立つ上に座らされ、重力と私の体重、そして彼の圧によりそれの根元までが一気に私の中にずぶずぶと音を立てて入った。
「……………っ!!!!!!」
声の出ない悲鳴をあげる。
まるで魚が酸素を欲しがるように、口がぱくぱくと開き閉じる。
「さすがにきついか…」
男の言葉に私が首を振る。
「なんだ?」
「もっ…!!」
「もう無理か?」
「っがう!」
「どうした?」
自分の腰を彼の根元にグリグリと擦り付ける。
「は…やく、動いて。焦らさ…ない…でぇ。」
「何?」
「早くぅ…突い…って、早くぅ…っ!」
我慢できずに腰を動かそうとする私を苦笑いを浮かべて彼がそれを制す。
「我の媚薬で其方ほどに乱れるものはいない…これぞまさに我らの絆の為せる業、という事か。ふふふ、やはり其方こそが我の唯一の者。このまま我の元に連れて帰りたいが、それが出来ぬ我の力不足を許せ…代わりに今宵はこの体に憑って、其方と存分に愛し合おうぞ!」
その言葉通り、私は彼に与えられたこの世の先が見えそうなほどの快楽により、絶頂を何度も何度も迎え、明け方頃にようやく彼の手で戒めが解かれた頃には、固く閉ざされていたソコは彼のモノによって十二分に広げられ、それが抜かれた後も元には戻らず、タラタラと白い体液がこぼれ出るそのままに布団にシミを作っていた。
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