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第四章・5
「おかえりなさいー! ……って、あれ?」
「ただいま」
「……相良くん、この人は?」
ああ、と丈士は面倒くさそうに言った。
「ただの、居候」
三嶋は、七瀬をしげしげと眺めた。
ただの居候にしては、やたら可愛い。
黙ってしまった三嶋に、丈士はとどめを刺した。
「何だよ、別にいいだろ? 三嶋だって、ただのセフレなんだし」
相良くん、ひどい。
確かに、最初は身体だけの関係って言ってたけど。
でも、でも僕は、どんどん相良くんのことを好きになっていってたのに!
ショックを受けた三嶋を前に、不機嫌そうな丈士を前に、七瀬は頓狂な声を出した。
「悪い! 丈士さん、今、すっごい悪党!」
そして次には、うっとりと天井を仰いで見せた。
「丈士さん、こうやって日夜ワルになるよう精進してるんだね。う~ん♡」
七瀬の奇妙な言動に、三嶋はぎょっとした。
「相良くん、どういうこと? 悪いとか、悪党とか、精進とか」
「あー、気にするな。こいつ、ちょっと変なんだ。それより、シャワー浴びろ」
「あ、うん……」
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