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 ペニスをしゃぶられながら指で中を撫で回されて、何故靖満がこんなことをするのかわからずリーネはひどく混乱した。 「やっ靖満さっ……ああぁなんでぇ……!」  身体は快感に悦んで、靖満に従順になる一方なのに、心がそれに追いつかなくてリーネは涙ぐむ。そんなことをしなくてもリーネの身体はとうに靖満を受け入れる準備ができていたし、何よりそうすることで靖満に何の得があるのかわからなかった。  心が追いつかなくとも身体はひたすら悦んで、リーネは腰を痙攣させる。またイッてしまう、と思ったときに、胸に靖満の手が伸びてきて乳首をこねられた。 「やらぁっ……あっだめえぇ……!」  ひとたまりもなくリーネはびくりびくりと身を跳ねさせ、必死でシーツにしがみついた。ぜえぜえと息を切らしていると、靖満がようやく下半身を解放してくれて、安堵で涙をこぼしてしまう。  靖満は熱い手でリーネの脚を撫でて、内ももに口づけて言った。 「……りいね、こんなに感じやすいのに、今まで可愛がってもらわなかったの?」 「ふ……あ……?」 「りいねにとってセックスって、お尻に突っ込まれて中に出してもらうだけのことだった? 身体中いっぱい触られて、気持ちよくされて、何度もイッちゃうくらい奥まで突いてもらったことないの?」  激しい快感の余韻で朦朧としているリーネには、靖満が何を思ってそんなことを訊いてくるのか考える余力などなくて、ただ正直に答えることしかできなかった。 「……そんな、俺……自分でご飯食べたことなかったから、わからな…………」  靖満は少し笑って、リーネの身体をゆっくりと撫でた。 「りいね、開発済の処女みたいですごい。人間のセックスは中出しするためにするんじゃなくて、気持ちよくなるためにするんだって知らなかった?」 「え……」 「自分が気持ちよくなるためにするのはオナニーで、一緒に気持ちよくなるのがセックス、わかる?」 「あ、やっ……」  乳首を撫でられながら囁かれて、リーネは身を震わせた。さらに下半身が濡れたのを感じて、こんな状態で靖満のものを挿入されたらどうなってしまうのだろう、と恐れに似た感情が湧いた。 「俺、さっきりいねが言ったこと忘れないし、もうりいねがヤダって言ってもりいねとセックスするよ。だってりいねこんなにびちょびちょにしてるし……」  脚を押し上げられて、濡れた場所をあらわにされて、リーネはそれだけでまた蜜を溢れさせてしまう。靖満に見られている、と思うと恥ずかしいのに、身体は歓喜するばかりだった。 「すごいね、ローションぶちまけたみたいになってる。これ、うちのベッドだったら布団使えなくなるし、専用のマットとか買わなきゃかな……」  こんなに濡れたことなんてない、と言いたかったが、唇が震えてうまく声が出せなかった。 「あっ、ふっふやぁっ……」  靖満の手が内ももから尻を撫でさすってきて、リーネはまた鳴いてシーツをつかむ。いじめられているのか、可愛がられているのか、それとももっと別の何かなのか、今行われている行為が何なのか何度も考えようとして、その度に快感で思考が霧散した。 「こんなにえっちでいい匂いがして、可愛くて、感じやすいの、淫魔だって言われたら全部納得しちゃうけど、でも、俺は人間だから、もう他の男誘っちゃだめだよ。他の男にこんなえっちなとこ見せたら怒るから……」 「み、見せな……、おれ、靖満さんじゃないとや……」  混乱しながらも、靖満以外の男にこんなことをされると思うと耐え難くて、リーネは懸命に声にした。その間にも靖満は指先でリーネの入り口を撫で回して、そこから溢れる蜜をもてあそんでいた。 「俺になら身体中いじり回されて気持ちよくされてもいいの?」  リーネは喘ぎながら頷いた。靖満が何故そうするのかはわからなかったが、拒む理由は見つからなかった。 「そっか……じゃあ、俺も、やらしいことは全部りいねにするから……。今日から俺がりいねのご飯だから、精液全部飲んでくれる?」  うん、と頷くと、腰が浮くほど脚を押されて、濡れた場所に靖満のペニスが擦り付けられた。 「あっ……あっあっ……や、靖満さんっ……それ、あっ……!」 「すご……当ててるだけなのにこんなに穴ぱくぱくすんの?」 「だ、だって……! 靖満さんのちんちん当たってるぅ……!」  リーネは涙をこぼしながら訴えた。靖満に心も身体も暴かれたようで、嘘をつくことも隠すこともできなかった。

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