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第6話
自分が一つのことに没頭しやすい性格だということは分かっていた。
夢中になると他が見えなくなってしまうことも
気づいていた。
だからこそ星が好きだという星依に
たくさんのことを教え、一緒に楽しめたらと
そう思ったのだが。
「ーまた間違えたのか・・・」
ぽつりとそう呟き夜空を見上げる。
やはり綺麗だ。
本当だったらこの手の中に閉じ込めて
誰にも見せないように、
大切に大切にしまっておきたい。
他の誰にも渡したくない。
俺だけのものでいて欲しい。
絶対に、失いたくない・・・。
そう思った瞬間彼方は走り出した。
一つのものに夢中になってしまう彼方。
好きなものに執着してしまう彼にとって
星依の存在はとても大きなものだった。
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