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第13話
「…っるして…もう…やめて。」
怯えた目で体を震わせながら、俺に許しを乞う。
「薫さん…俺に落ちる気になったの?」
一瞬の間を開けて薫さんが勢いよく首を縦に振った。
「あ…ああ。うん、宗也さんがいいって分かったんだ。宗也さんが好き…もう、恥ずかしいなぁ。ね?だからさ…何?そんな変な目で見ないでよ!」
「…だったらさ、俺にキス出来る?」
「あ…ああ、出来るよ!」
「だったら、ほら?」
指で唇を指す。
一瞬、躊躇いを見せた薫さんが大きく息を吸って、まるで頭突きでもするかのような勢いで、頭を動かして俺の唇に自分の唇を合わせた。
「ほら、できた…っ!んーーーーーーっ!!」
ブチャっという効果音の聞こえてきそうなキスを出来たと胸を張る薫さんの唇を奪い、その口内で逃げ惑う舌を追いかける。それでもすぐに捕まえると絡ませて吸う。
「やぁっ!はあぁ、あっ…んんっ!やぁっ…はぁあん…んんん…」
拘束された腕で俺の体を突っぱねるが、それが段々と大人しくなり、ついには力が抜けた。
されるがままに唇を吸われ、その度にビクンと腰が揺れる。
「ねぇ?俺のこと好きなんだよね?」
「はぁ…ん…う…うん。」
唇を離すと、思い出したように頷く。
「だったらさ、俺のこれ、咥えられるよね?」
「はぁ?!…あ、いや…それは…」
しどろもどろで俺の股間から目を逸らす。
「あれ?じゃあ、嘘だったの?」
「う…そじゃないよ…宗也さん。」
「じゃあ、舐め合いっこしようか?」
「舐め合う?」
ちょっと待っててと馬乗りのままで服を脱ぎ捨てていく。
くるっと体を回転させて、薫さんの先端を舐める。
「ひゃんっ!」
突然の事に薫さんが声を出す。
「ほら?薫さんも俺のを口に入れて?俺が動くからそのままでいればいいよ。」
閉じる唇に俺のをぐいぐいと押しつけて無理矢理唇をこじ開ける。
ぬるっとした感触と熱さを感じ、俺も薫さんのを咥えると、頭と腰を動かす。
「んんんっ!んんーーーーっ!はぁ…あ…くぅっ!」
「ほら、ちゃんと咥えてて?そろそろほぐしはじめるからね?」
「え?…んんんっ!」
再び口をこじ開けて俺のを入れると、指を舐めてゆっくりと蕾の周りをなぞる。
「ふぅうううん?!んんんーーーーーっめて!やぁっあああんんーーーーっ!」
またも口から吐き出されたのを、喘ぐ声を聞きながら戻し入れる。
「しっかり咥えてくれないと、薫さんが辛くなるよ…ほら?」
首を振って嫌がる薫さんに尋ねる。
「ねぇ、俺が好きなんだからさせてくれるって事でいいんだよね?まさか今更嘘でしたは…ないよね?」
顔が引くつき、青ざめていくのがわかる。
俺も大概、意地が悪いよなとは思うが、相手が勝手についた嘘…それに乗っかってやってるだけだもんなとほくそ笑む。
「させる…って?」
絞り出すように薫さんが尋ねてくる。
「もちろん、薫さんのここに俺のを入れさせてくれるよね?って聞いてるだけだよ。俺に薫さんの処女を頂戴って言ってるの。」
「あ…そ…それは…」
「どうしたの?俺のことが好きなんでしょ?まさかやっぱり俺から逃げようとして嘘ついたの?」
「ちっ…ちがうよ。ただ…そう、心の準備が!」
「大丈夫。心は俺を愛してて、体はすでに解れ始めてる。だったら、あとは俺に任せて?薫さんを気持ちよくしてあげるからさ。」
「…」
黙ったままでいる薫さんの口に再度戻し入れて、こちらも再び指で周りからゆっくりと中心に向かう。滑らかに俺を受け入れていくそこに指を増やしていく。
3本入ったところで薫さんの顔を見ると、自分のついた嘘の結果にどうにもすることはできず、ただ茫然自失になっていた。
そんな薫さんの中を指を動かして、入り口の出入りをスムーズにさせていく。
考える事を諦めた体は俺のされるがままに開かされ、薫さんが無意識に出す声と唾液の絡まる淫靡な音に、空気は重く俺たち二人に絡みついてきた。
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