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第15話
「北斗、遅いな。」
塁の言葉に頷く。
ホクは俺等の待ち合わせに遅刻してきたことなんてない。
なんなら、俺等が遅すぎてホクを1時間くらい待たせることだってあった。
なのに――
「心配だな。」
「北斗の家、行ってみる?」
塁に聞かれ、少しだけ考える。
ホクと入れ違いになる可能性もあるけど…
「あぁ、そうしよう。」
塁と二人、並んでホクの家を目指して歩く。
途中、ホクへのプレゼントも買いながら。
「着いたけど、電気ついてないな。」
「ほんとだ…」
もう、ホクはこの家にいないんじゃないかってくらいホクの住んでいるはずの家は人気がなかった。
「あっ、北斗!!」
横に立っていた塁がぱっと後ろを振り返ってホクに抱き着きながらそう叫ぶ。
その声に、つられて俺も振り返ろうとする。
俺が、振り返りきる前にドサッという音が響き塁が地面に膝をつく。
αの塁がどうして倒れたんだと驚いて、ホクを見上げればホクの手にはスタンガンらしきもの。
「ホク…お前何して――」
「お願い聞いてくれるんでしょ。」
冷たい、ホクの声を聞くと同時に腹に激痛が走った。
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