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第24話(※)
「や…だっ……もうむりっ…いぎだぐなっ…」
「んー?でもいいんでしょ??」
ココ、とホクが腰を動かしてつくのは俺の前立腺。
あの日に嫌というほど覚えさせられた。
「むりっ、ほくっ、いぎだぐない、も、むり」
「大丈夫だよ、もう一回イこっか。何回目かわかる?」
ホクの部屋に連れてかれてからも抵抗はしたけど、元々αとΩでは力に差があるし、疑似発情に入ったから力が全然及ばなかった。
結果、あの日と同じようにホクに組み敷かれているわけで。
「わかんなっ…や、もっむり…でないっ…でないからっ……」
「じゃあ、教えてあげる。7回目だよ。んで、2回目の空イキかな。」
焦らしてもいいんだけど、と言いながらもホクは腰の動きを速めた。
ホクが動くたびに前立腺に当たってイキそうになる。
「ゆるじで…も、むりっ…こわれるからぁっ…」
「いいよ、それが目的だから。壊れちゃっていいよ。俺が何もかもやるから。…壊れて。あーあ、まだ発情期が来てないとは思わなかった。疑似発情でも番になれたり妊娠できたらいいのにな。Ωでも発情期来ないと妊娠できないもんなぁ。」
耳元で低い声で囁かれ、それも刺激と拾い俺はまたイく。
なんかやばいことを言ってた気がするけどそれをちゃんと理解することすらできない。
「あっあっ、でないっ…ぐるじっ…あっいまだめっ、あっ、あっ」
「イってる最中に動かれるのいいでしょ。」
ホクはそういうと更に早く腰を動かした。
今までの比にならない快楽に溺れそうで逃げようとする。
「逃げんな。」
短くそう伝えるとホクは俺がこれ以上逃げられないように、と腰をつかんだ。
「やっ、むり…はなしっ」
「逃げんなよ、どうせ逃げれないんだ。わかってるだろ?」
舌を絡ませてキスをされ、頭がぼーっとする。
ホクはあの日も、こんなキスしてきてたっけ。
あの日。
気づいたら俺は塁のベッドで寝てた。
何にも覚えてない俺を見て塁は戸惑って、数日後に知ってる全部教えてくれた。
その情報をきっかけに俺は思い出したわけで――
「考え事?余裕だね、じゃもう一回イこっか。」
「やだっ、たすけてっ…コウ!!」
ホクの顔がひきつったのがわかった。
「ねぇ、コウって誰?さっきの電話の相手?」
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