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第47話

斗真さんとの出来事から何時間経ったのかわからないけど、床の上で結局寝ていたらしく寒さを感じた。 目を開けたらまた、苦しまなきゃいけない。 でも、起きてご飯を食べたり水分補給しなきゃいけない。 そんなことを薄っすら思いつつ。 目を開いて立ち上がる。 「....あっぶね」 立ち眩みで壁にぶつかりそうになる。 どうにか体を立て直そうとしてふと、一つの事を思う。 ”このまま倒れて壁にぶつかって、頭の打ちどころが悪かったら死ねるんじゃないか。” そう思ったら体の立て直しが何もできなかった。 寮の白い壁がスローモーションで近づいてくるように俺の視線に映る。 ドンという鈍い音を聞いて。 痛みを少し感じて目を閉じる。 【コウ、大好きだよ】

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