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そうして迎えた。
約束の、放課後。
「んっ、ん……っ」
高遠原の家に着いた俺は、招かれるがまま部屋に入った。
そしてベッドに座った高遠原に、命じられたんだ。
「そう……。ちゃんと、舌……動かせよ?」
ベッドに座った高遠原の前に、俺は座って。
「んっ、んぅ……っ!」
――高遠原の、ペニスを……舐めている。
つまりは……フェラ、だな。
「んっ、くぅ……っ」
「オイ、中途半端なやり方すんじゃねェよ。……ちゃんと、奥まで咥えろ」
「んぐ、っ!」
「そうだ、そうやるんだよ。……バカなりに物覚えはイイじゃねェか、ん?」
後頭部を押さえつけられて、距離を取れない。
口いっぱいに広がる、何とも言えない妙な味。
熱くて、硬くて、苦いような、男の味だ。
(苦、しい……っ)
――こんな奴のを、何で俺が。
文句はたくさん、出てくる。
だけど、きちんとしないとなにをどうバラされるか、わからない。
「ふ、んむ……っ」
「そうそう、利口だぜ? ……初めてにしちゃ、上出来」
後頭部に添えられた手が、撫でるように動いた。
それに対して何の抵抗もできないまま、俺はやったこともない口淫を必死に続ける。
「舌、もっと使えって。……ッ、そう。いい感じだ……ッ」
口の中で、高遠原のペニスが……ぴくんと、跳ねた。
(感じてるのかよ、コイツ……っ)
男にフェラなんてさせて、なにが楽しいのか。
先端から、苦いなにかが溢れてくる。……たぶん、感じてる証拠。
「真冬、そのまま……ッ」
「んっ、んん、っ!」
「そう、喉の奥……頑張れよ」
噛みつくことだって、できる。
思い切り歯をたてたら、仕返しになるだろう。
……なのに。
「あぁ、悪くねェな……ッ」
上を向くと、目を閉じた高遠原が見える。
眉を寄せて、俺の頭を撫でて。
(コイツ、こんな顔するんだ……っ?)
高遠原のそんな顔を見ていると、噛みつく気が起きない。
「真冬……ッ。口に、出すぞ」
頭を押さえる手に、力がこもった。
言われている意味を理解すると同時に、俺は首を横に振り始める。
「ん、っ! んんっ、んぅ、っ!」
それでも、高遠原が手を離す様子はない。
むしろ。
「嫌がるなよ。……後で、お礼はシてやるから」
満足そうだ。
「んんぅっ、んっ! んむ、んぅっ!」
ビクリと、高遠原のペニスが脈打つ。
と同時に、高遠原が俺の頭を股間に押しつけた。
喉の奥に、熱いモノが注がれる。
「全部、飲めよ……ッ?」
「んっ! んぐ、んんぅっ!」
声色は優しいくせに、言っていることとやっていることは強引だ。
喉の奥に向かって、高遠原は遠慮なく……精液を、ぶちまけた。
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