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「本当に、しないと……駄目、なのか……っ?」  美鶴の上に跨って、俺は視線を彷徨わせる。  美鶴は俺の腰に手を添えて、ニッと笑っていた。 「俺様の許可なく、口に出しただろ? なら、責任はとれよな?」 「だからって……こんなの、んっ」  尻を撫でられたせいで、息を呑む。  口の中に射精した罰として、美鶴はひどいことをオーダーしてきた。  ――美鶴の上に跨って、自分で腰を振れ。って。  恥ずかしいし、そんなこと俺にできっこない。  なのに。 「ホラ、真冬。……許してほしいんじゃねェのかよ?」 「ふ、あ……っ」  下半身に、美鶴のペニスが擦りつけられる。 「お前が上手に挿入できたら、奥まで突いてやるよ」  ――美鶴のが、奥まで……っ?  そう考えるだけで、また……下半身に熱が溜まっていく。 「ハハッ。……俺様のがほしくてたまんねェって顔だなァ?」 「あ、っ」  後ろに、美鶴の長い指が挿入される。  まるでほぐすように、それでいて……どのくらい欲しているのか、確かめるように。 「んっ、ん……っ」  無意識に、腰が揺れる。  もっと美鶴に、弄られたい。  ほしくて、たまらないって思ってしまう。 「奥までほしいなら、自分でしてみろよ……な?」 「ひぅ……っ!」  指が、引き抜かれる。  そして今度は、ペニスの先端が押しつけられた。 「……ん、っ」  美鶴のが、当たっている。  硬くて、熱くなっていて。 (美鶴もきっと、限界なんだ……っ)  そう思うと。 「あっ、んん……っ! ふ、ぁあ、っ!」  尚更、ほしくてたまらなくなった。  自分から腰を沈めたくせに、背を仰け反らせる。  俺は今、自分の意思で……美鶴と、繋がったんだ。 「ぃあっ、んん……っ! ぁ、あっ!」  奥まで、美鶴の熱が伝わってくる。  それをこんなに嬉しいと思うだなんて……初めてセックスしたときは、考えてもいなかった。 「オイ、真冬……ッ。締めつけすぎだ……ッ」 「だって、だ、ってぇ……っ! 美鶴、美鶴ぅ……っ!」  手を握って、潤んだ瞳で美鶴を見つめる。  傷ついた手を気にしてか、美鶴の手はどこまでも優しい。  痛みを与えないようにって、気にしてくれてる。 「お願い、美鶴……っ。奥まで、突いてぇ……っ」  ほしい。  美鶴、が。  美鶴に愛されているっていう、実感がほしい。  ゆっくりと腰を上げて、落とす。そうすると、内側で美鶴のペニスが更に硬くなった。……気がする。 「真冬……ッ!」 「ひぁ、んっ! あっ、やぁっ! みつるぅ……っ!」  ノロノロと動く俺に、じれったさを感じたのか。  それとも。俺がお願いしたからなのか。  美鶴が突然、腰を動かし始めた。 「ぁあっ、あっ! 美鶴、そんなっ、奥まで……ひぁ、っ!」 「奥までほしいんじゃなかったのかよ……ッ?」 「そ、だけど――やぁ、っ! いきなりは、だめっ、あっ!」  ベッドが軋む音さえ、俺にとっては十分な快感だ。  痛みを我慢して手を強く握ると、美鶴が握り返してくれる。  だから俺は、必死に腰を動かしてみた。

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