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 口元で両手を握り込む。  祈るような姿で、声が漏れることを防いだ。  目を閉じ、流れる涙を感じる。    和志の指先で性器の外側を扱かれ、中を金属棒で掻き回されている。  両足には力が入らない。  だらりと広げた股の間で、和志がこちらを見下ろしていた。 「なんだ、満足できないか?」  俺はふるふると首を振る。  歯列はがたがたと音を鳴らした。 「ウソをつくな。おまえのちんぽが、ブジーに絡み付いて離れようとしないんだよ。真っ赤に充血してるってのに、もっと酷くして欲しいってヨダレを垂らして食らいついてくるぞ」  この、ド変態野郎が。  和志は力任せに金属棒をねじ込んだ。  痛い。痛い。痛い。痛い!  体が壊れる。心が破滅する。  苦しい。苦しい。辛くて、死にそうだ。  白目を剥き、はくはくとただ呼吸を繰り返す俺に、和志は馬乗りになった。  スラックスから出した太い性器を、俺の尻へとこすりつけている。  どうやら、あちらは準備万端のようだった。 「嬉しそうにひくつかせるなよ。変わらないな、変わらないよおまえだけは」  ヒュッ、と喉が鳴る。  迫り上がる硬く熱い塊が、俺の体を引き裂いた。  俺を手中に入れることは至極簡単だろう。  学も体力もない。  家族も、俺を思う人間もいない。  脳裏には、那緒の顔がちらついた。  どうか、神様。  彼にだけは、俺の一番惨めで汚い部分を知られませんように。  俺は普通じゃない。  俺はおかしい。  体内に叔父の精液を受け入れ、俺も射精した。  俺は狂ってる。  だから、こんな行為でも簡単に勃起する。  これは全て、俺のせい。  

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