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デートとは?3
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「おーい、修哉!!朝だぞー!!」
昨日の今日で、叔父さんは暇なのかな?と思いながら、俺はノソノソと歩いていって玄関を開けた。
「あっ、なんだ?ダメ元で来たが、今日もお前にしては早起きだな」
叔父さんはなんだかニコニコしながら言って、ふと動きを止めた。
「……ヤクザにサンドバックにでもされたのか?」
「ヤクザなら殴った後に何回も何回も中出ししたりしない」
叔父さんは、俺が実家を追い出された時のような顔をして俺を見た。憐憫、と額に書いてあるようだ。
「おかしいなぁ…デートしろって言ったはずなんだが……」
「そう…元はと言えば叔父さんのせいだ。叔父さんがあんなこと言わなけりゃ、野外でセックスすることもなかったし、フルチンで殴り合うこともなかったし、ぐちゃぐちゃにされた後に電車に乗ることもなかった」
「ごめんな、もう余計なことは言わないと誓うよ」
「そうしてくれ」
簡潔に説明すると、ボコボコに殴られた後に、ユキは気絶寸前の俺の尻の中に何度も出して満足そうだった。
それでも怒りの治らないユキは、泥だらけで血だらけの俺をそのまま電車に乗せた。4駅がこんなにも長いと思ったのは初めてだ。SNSに、#ヤバい人いた、で画像が出てきたら、それは確実に俺だ。
んで、どうして早起きかというと、そもそも一睡もしていない。
全身痛すぎて寝られなかった。もう、誰かもう一発殴って気絶させてくれ。
「病院行くか?」
「いい。そもそも保険証がない」
「あちゃー」
「あちゃー」
叔父さんは頭を抱えて玄関ドアを閉めた。
俺はまた、痛みに耐えながらタバコを咥えた。
目を覚ましたユキの機嫌が治っていることを、心から願うぜ……
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