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第7話 初めてのヒート ②
それから、俺は今まで効いていたヒート抑制剤が効かなくなった。
強い薬に変えれば、なんとかその場は凌げたが、それは一時的な物。
だか、雅樹が俺の中に精を放つと、次第にヒートは治り、普通の暮らしに戻れる身体になってしまった。
それは雅樹も同じで…。
雅樹も薬が効かず、俺の中で精を放たないとダメな身体になっていた。
この事を知っているのは俺と雅樹だけ。
だって親に知られたら絶対引き離されるに決まってる。
だから、親も兄にも秘密にして、薬が効いてる事にしようと、2人で決めたのだ。
俺はギターの練習をしたいからと、自分の部屋を防音にしてもらい、2人で行為に移った時、声が漏れないように隠していたのに…。
ある日突然、帰ってくるはずのない幸樹兄さんが帰ってきて、俺たちの行為を見てしまった。
俺は考えた。
どうしたら雅樹と俺の秘密が守られるか?
すると、悪魔のような名案が浮かんだ。
『兄さんを脅すのではなく、誘惑してしまえばいいんだ』と。
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