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第19話 川上 幸樹 ④
幸樹兄さんは、俺が恥ずかしがりながらも、積極的に誘うと燃えるんだ。
「あっ…、にい…さん…。もっと…」
智樹はわざと喘ぎ声を大きくすると、
「智樹、外に聞こえる」
「アっ……やだっ…」
幸樹がキュッと智樹の乳首に歯を当てて、ひっぱっると、不覚にも智樹は本当に短く喘いでしまった。
しまった…。
本当に感じてしまうなんて…。
俺を攻め立てていいのは、雅樹だけ。
智樹がそんな事を思い顔を顰めた姿を見て、幸樹は自分が智樹をよがらせたと思い、何度も甘噛みをしては、乳首を引っ張る。
「っヤ…、だめ…ぁぁ…っ」
半分演技で半分本当の喘ぎ声。
これ以上はさせられない。
幸樹兄さんに主導権を握らせるわけにはいかないんだ。
なんとかやめさそうとした時、
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