46 / 87

第47話 日の出 ②

「日の出まで時間あるから、後部座席で少し寝る?」 「え⁉︎いいんですか⁉︎」 早見の提案に、智樹の顔からは笑みが溢れた。 「時間になったら起こしてあげるよ」 そういうと、早見は車の鍵をピッと開ける。 「どうぞ」 後部座席のドアを早見が開けると、 「早見さんも…一緒に後ろの席、乗ってくれますか?」 「え?」 智樹が俯き加減に聞き、早見は驚く。 「1人で後部座席にいるの、嫌なんです…」 悲しそうに智樹が俯く。 「……。仕方ないな。今日だけな…」 最初に早見が後部座席に乗り込むと、嬉しそうに智樹も乗り込み、早見の膝の上に頭を乗せた。 「少しだけ……。ね。膝枕《ここ》いいですか?」 目を瞑りながら智樹が言うと、 「今日だけ…な…」 「ありがとうございます」 早見がそっと智樹の頭を撫でると、すぐに智樹からスースーと寝息が聞こえてくる。 「全く…人の気も知らないで…」 安心しきった顔で眠る智樹のサイドの髪を早見は少しすくい、耳にかける。 そして自分は窓の外を、じっと見つめていた。

ともだちにシェアしよう!