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第51話 朝帰り ②
「どこにいた?」
雅樹の第一声はそれだった。
智樹はその言葉にムッとする。
「別にどこでもいいじゃん。それより俺のスマホ返してくれる?」
雅樹が手に持つ自分のスマホを取ろうと、手を伸ばす。
「その前に、俺の質問に答えろよ。『どこにいた?』」
威圧的に雅樹は言う。
「どこにいたか?……多分、雅樹に言ってもわからないよ」
俺だって場所の名前知らないし。
だいたいなんでそんな態度、雅樹にされないといけないんだよ。
俺は悪くない。
「……」
無言で智樹を睨む雅樹の腕を引っ張り、
「寝るから、そこ退いてくれる?」
ベッドから引き離そうとしたが、雅樹と智樹の間にありすぎる力の差の前では、智樹は無力だ。
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