85 / 87

第86話 入浴 ①

「美味しい‼︎」 言葉の語尾にハートマークが飛んでいるように話す智樹は、エビフライを頬張りながら母親の方を見る。 「智樹の食べっぷりは、本当に作り甲斐があるわ。どんどん食べてね」 母親は智樹の皿にエビフライの追加をのせた。 そんな智樹とは対照的に、雅樹の箸は止まったまま。 「雅樹、たべないのか?」 智樹が雅樹の顔を覗き込むと、 「おいしそうなんだけど、今、油物はちょっと…」 雅樹は申し訳なさそうに言葉を濁した。 「雅樹はそうかな〜って思ったから、ハイ、これどうぞ」 雅樹の目の前に、粥が出された。 「中華粥よ。これで胃を落ち着かせて、明日はモリモリ食べなさい」 粥を目の前に、嬉しそうに微笑む雅樹のことも母親は優しい笑顔で包み込んだ。 食後、湯船の用意をしている間、ソファーに座った智樹の隣に雅樹が座ると、智樹と自分の手を恋人繋ぎにし、智樹の肩の上に頭を乗せた。 「風呂の用意ができたら起こすから、それまで寝たら?」 「…絶対…、起こす…か…?」 もう雅樹の瞼は閉じられ、睡魔と戦っている。 「起こす。だから少し寝なよ」 智樹が雅樹の頭を撫でると、 「絶対…だか……」 そこまで言うと、話してる最中なのに雅樹は眠ってしまった。 どんなにイケメンになっても、寝顔はいつまでたっても小さい時のままだ。 この寝顔を独り占めできるのは、俺だけ。 智樹は雅樹の寝顔を見続けていると、 「お風呂入ったわよ」 と、母親の声。 「入るよ」 智樹は雅樹を起こすまいと小声ではなしたが、 これから雅樹を起こすのに…。 と思うとクスリと笑ってしまった。 とりあえず、先に雅樹が風呂に入ってから、次、俺が入ろうかな? 「雅樹、風呂沸いたって。先入りなよ」 いつもは少々の事では起きない雅樹だが、この日は智樹が少し声をかけただけで、目を覚ます。 「…俺が入っている間に智樹がいなくなるかも知れないから、嫌だ」 雅樹が智樹の手をギュッと握る。 「いなくならないって…」 智樹が宥めるが、雅樹は 「嫌だ…」 の一点張り。 雅樹、一度言い出したら聞かないから、こうなると、もう俺の言うことも聞かなか…。 雅樹、体ばっかり大きくなったのに、言うことはまだまだ甘えただな。 「じゃあ、一緒に入る?」 「!!……、そんなの…恥ずかしいじゃん」 智樹の提案に雅樹は目を丸くし、顔を真っ赤にする。 おいおい… 俺たち、それ以上の事してるんだけど? 「昔は一緒に入っただろ?」 「それとこれとは…」 雅樹が口籠ると、智樹は周りに母親がいない事を確認し、 「セッ○スの後、いつも一緒に入ってるだろ?」 小声で雅樹に耳打ちした。 「!!」 智樹の発言を誰にも聞かれていないか、雅樹は辺りを見回し確認する。 「それと、これは違うって」 今度は雅樹が智樹に耳打ちをした。 「一緒だって」 「違うって…」 このやりとりを2人、何度か繰り返していると、 「も〜、せっかくお風呂広いんだから、2人で入ってらっしゃい」 母親の一声で、2人一緒に入ることになった。 「今日は俺が洗ってやるよ」 いつもセッ○スの後、智樹は雅樹に体を洗ってもらっているが、今日は智樹が言う。 「え?いいよ…。自分で洗える」 ここでもやはり雅樹は恥ずかしそうにする。 「たまには俺が洗いたい」 「いいって…」 雅樹が断る。 仕方ないな〜。 いつまで経っても《《らち》》が明かないので、 「俺が雅樹の体、触りたい」 そう言いながら、智樹は後ろから雅樹の背中にピタリと身体をくっつけ、ボディーソープの泡を掌に乗せると、背後から雅樹の楔の周りを撫でる。 「っつ…」 智樹に触られ、すぐさま雅樹の楔は大きく硬くなった。 「ダメだって…。今、母さん…いる」 楔を擦られ続けている雅樹が、智樹からの刺激で顔を顰める。 「俺は雅樹に触れたいんだ…」 智樹は手を止めない。 「だからって、、触んなよ…」 「どうして?こんなに硬くなってるのに?苦しいんじゃないか?」 智樹は雅樹の楔だけでなく、自分の身体、全身を雅樹に擦り付ける。 「そんなことしたら…智樹の中に…挿れたくなんだろ…」 「!!」 いつもは強気な雅樹が、智樹に触れられ弱気な発言をし、智樹はその言葉にキュンとする。 エロい事してる時、雅樹はいつも俺を追い込むような言葉を言うのに、今日は可愛い事言うんだ… 智樹は雅樹の楔を擦るのをやめると、今度は雅樹の前に行き、背中をピタッっと雅樹の分厚いつ胸や、引き締まった腹にくっつけ、 「!!」 驚く雅樹の硬くなった楔を太ももで挟み込み腰を振り、雅樹の楔と自分の楔の裏側と睾丸を擦り合わせる。

ともだちにシェアしよう!