「それでさ……」 早々にバーガーセットとポテトを食べきった神谷はずっと話し続け、晶はそれを相槌を打ちながら聞いている。 いつもの風景。 でも、この日は違ってた。 「そういえば今度、あの映画、第二弾が上映されるって。一緒に行かないか？」 「それってホラーじゃないですよね…」 心配になり、一応晶は確認をした。 「違うよ。ほらあの宇宙の…」 「あー、あれですか…」 たしかあの映画は… 「あの映画さ、サッカー部のみんなで川口の家に遊びに行った時、観ただろ？晶覚えてる？」 ⁉︎⁉︎ 確かにサッカー部部員全員で川口先輩の家に遊びに行った。 でも俺のこと忘れてるんだったら、そこに俺がいたとはわからないはず… 「そん時さ、感動しすぎてか晶と長谷部、2人して号泣してたよな」 神谷はその時のことを思い出したように、笑う。 ！！！！ ！！！！ 間違いない‼︎ 俺のことだけじゃない、 薫のこともまで…… 先輩は思い出し始めてる。 どこまで⁉︎ どこまで思い出した⁉︎