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第61話 別れ ③
「俺の好きな人と、先輩を重ねていました」
「!!!!」
「今日はそれだけ言いに来ました…」
「!!!!」
「今までありがとうございました。さよなら、先輩」
絶望なのだろうか、固まり動けなくなってる神谷の隙間をすり抜け、カバンを取り部屋を出て行こうとした時
「わ‼︎」
晶の体が宙に浮くと、ドサッとベットに押し倒される。
「晶、俺なしではダメな身体になってるんだって、思い出させてやるよ」
「…ぅん、んん、んぅ…っ」
神谷は晶の唇を奪うと、舌を口内に入れる。
いつもは優しく、壊物を扱うように慎重に慎重にするキスも、今日は激しいと言うより無理矢理だ。
息をする間もなく、苦しくなった晶が神谷から離れようとすると、さらに激しく濃厚なキスをする。
朦朧とする意識の中、晶の身体の力は抜け押し倒されたベットに身体を沈ませる。
「なんでだよ…晶…」
「…」
「なんであんなこと言うんだよ…」
覆い被さる神谷の涙が、晶の頬に落ち続ける。
そんなの決まってる。
先輩のことが、好きだから…
好きすぎるから、俺は先輩から逃げたんです。
先輩から去られる前に…
「別れてください…」
「‼︎別れない…」
涙が溢れ出ながらも、神谷の目の奥は怒りで震えていた。
そして乱暴に服をすべめ脱がせる。
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