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第25話 デートの朝 ②

美容院でのカットが終わり、セットされた髪型を見て、真司は不安になっていた。 髪型は確実に短めだが、マッシュだ。 本当にこの髪型が正解? 学生みたいな髪型になっている… 長年通っている美容院だったので、髪型は美容師に任せしたら、真司が予想していた髪型とはかけ離れていた。 「オーナー…確かにお任せで頼みましたが…この髪型で、本当に大丈夫ですか?」 「佐々木さんって実は童顔って、知ってました?」 「え⁉︎そんな事言われたの、初めてですよ」 思いもよらない事に真司は心の底から驚いた。 「わぁ〜。佐々木さん、可愛くなってる」 ブローを手伝ってくれていたアシスタントの女の子が鏡越しに真司を見て声をあげる。 今までそんな事言われたことがなかった真司は赤面した。 「でも…」 「今日の服装にもよくあってますし、俺はずっと佐々木さんはそういう髪型がよく似合うと思ってましたよ」 「…」 「佐々木さん、今日彼女さんとデートなんでしょ?意外性って大事ですよ」 オーナーが笑う。 「‼︎」 デートだってばれていた‼︎ 照れたのと、楽しみすぎて顔がにやけそうになるのをグッと堪えた。 「また、どうなったか報告しにきてくださいね」 オーナーは微笑ましいものを見ているように、真司を見送った。

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