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第31話 蓮、激怒 ①

蓮は簡単なものといいつつ、ロールキャベツを作ってくれていた。 デートの後の外食もいいが、真司はやっぱり蓮の手作り料理が一番すきだった。 二人でゆっくり食事を楽しんだ後、 「真司、お風呂入ったけど、どうする?」 今日買ったばかりのパジャマを手に蓮がやってきた。 「あ…俺、調べ物あるから、蓮先に入って」 「じゃあ、先にいただくよ」 真司にタオルとパジャマを手渡して蓮が部屋を出て行った。 蓮がお風呂に入ったのを確認すると、ソファーに座っていた真司は、いそいそと自分の携帯で検索をし始めた。 俺だって男だ‼︎ もし、そういう事になったら、いつも蓮リードだけど、今日は俺がリードして蓮を気持ちよくさせたい‼︎ がっついてる訳じゃないけど… 真司は男同士の知識はほぼないに近い。 だから、色々調べてみるが、情報が多すぎてイマイチわからない。 しかも、受け側の情報はあるが、攻め側がどうしたら、より受けが気持ち良くなるか…などは 『相手の反応を見る』 などで… 女性との経験もそんなに多くない真司には、未知の世界だった。 蓮はお風呂に入ると、だいたい30分はあがってこない。 その間を使って調べで得た情報の中で、まだ自分に合いそうなサイトをみつけた真司は、最終確認として、蓮がお風呂に入っている間に見直していた。 真剣に読み進めていると、急に部屋のドアが開き、 「真司、やっぱり一緒に入らないか?」 お風呂に入ったはずの蓮が部屋に入ってきた。 「‼︎」 驚いた真司は、急いでソファーのクッションの下に携帯を隠したが、その行動はしっかり蓮にみられていた。

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