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第41話 カレー
カレーを作り終えた真司は、資格の勉強をしつつ蓮の帰りを待った。
時計の針が10時を回った頃、玄関のドアが開いた。
急いで真司は蓮を出迎えにいく。
「蓮、おかえり。こんな時間まで大変だったね」
「ただいま。真司が出迎えてくれるって、本当に嬉しい」
玄関先で真司は蓮に抱きしめられ、赤面する。
「あれ?真司、いい匂いがするんだけど…」
真司の肩に顔を埋めていた蓮が、部屋のなかを見回した。
「今日、俺の方が先に仕事終わったから、カレー作っておいた」
「え⁉︎つくってくれてたの⁉︎」
「ルーは市販のだから、味は大丈夫だと思うけど…」
「ありがとう‼︎早速いただくよ‼︎」
「温めておくから、一緒に食べよ」
「え⁉︎真司、今10時すぎだよ…先に食べててくれてたら…」
「俺が一緒に食べたかったから待ってただけ。ほら蓮。用意してきて」
「ありがとう真司。でも、無理だけはしないでね」
蓮は真司の額に優しくキスをすると、家の中に入って行った。
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