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第87話 大人の… 12
真司が蓮のアイマスクを取ると、火照りきり、目から涙を流しながら、真司を見つめる蓮の姿が目に飛び込んできた。
はぁ、はぁと荒い息を肩でしながら、蓮が真司の首に手を回し、抱きつく。
愛しくてたまらない…
自分に何もかも委ねてくれている蓮を感じると、真司は幸せすぎて泣きそうになる。
もし、俺がもっと蓮に釣り合う人間だったら、蓮があんなに辛い思いをしなくてよかったのかもしれない…
でも、俺と蓮がどんなに愛し合っているか、他の人には分からない。
もし、蓮との俺が異性同士だったら、ゲイだった蓮とはこうして出会うこともなかった。
だから、お互いを思うこの気持ちは二人だけが、ちゃんとわかっていたら、それが一番いい…
「真司…大好き…」
抱きつく蓮の力が強くなった。
「…蓮の顔見ながら…繋がりたい…」
「俺も…真司の顔見ながら、繋がりたい…」
どちらともなく口をゆっくり開け、お互いの口内へと舌を滑り込ませる。
「ん、、ぅん…」
息が上がった蓮が真司の口から自分の口を離す。
「蓮…挿れたい…」
「真司…挿れて…」
真司は蓮の肌を感じるように、脇腹から太腿へめがけ指を添わせ、足を開かせる。
そして、蓮の中へと自分の楔を挿入し、ゆっくりと奥へと進んでいく。
「しんじ…好きに動いて…」
「愛してるよ、蓮…」
真司は自分の気持ちを言葉にすると、涙が溢れ出しそうになる。
蓮を気遣いながら、真司は蓮の中の壁を擦り、蓮の敏感なところを入念に攻める。
その動きは徐々に早くなり、蓮の顔も快楽から逃れないと歪む。
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