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第103話 蓮の本当の思い ②
「真司は…子供が好き?」
「??それ、関係あるの?」
「うん」
さっきまで真司の方を見なかった蓮が、今度は真司の目を真剣な眼差しでしっかり見つめる。
「うん。好きだよ」
「…じゃあ、真司のお母さんは、子供好き?」
「保育士をしてたからね。好きだと思うよ」
「保育士さんしてたんだね。やっぱり、真司もお母さんも子供が好き…」
「…」
蓮は意を決したように、大きく深呼吸をしてから、
「……ねえ真司…これからずっと俺と一緒にいたら、将来、自分の子供と出会える事は無理だよ」
なんだよそれ‼︎
「‼︎それを言うなら、蓮だって同じじゃないか」
さっきまで穏やかだった真司の声がキツくなる。
「俺はいいんだよ…女の人を好きになれないって気付いた時から、自分の子供とは会えないと思ってる。でも、真司は違う。これから先、自分の子供と会えるかもしれない。それは真司のお母さんだって同じだよ。真司の子供に会えるかもしれない。だから…」
「だから何?それって俺と蓮が将来一緒にいないってこと?蓮、俺怒るよ」
真司の声がさらにキツくなる。
どう言う事だよ蓮。
俺と別れるつもりなのか⁉︎
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