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トモキ13cm(31才)

しばらくの間、オレは尺八仕事を控えていた。 なんとなく気乗りがしなくなっただけだが、前の仕事の影響でこうなったと考えるつもりはない。 この仕事を始めてからはプライベートで尺ることはまったくなくなった。 ドライに尺八を追求できるほうがおそらく性にあっているのだと思うが、このまま尺るだけしかできない肉穴になるのも癪だという気もする。 そんな日々を過ごしていたとき、エージェントから仕事のオファーではなく私信のメールが届いた。 文面に目を通し、久しぶりに外の空気を吸おうという気になった。 心変わりをする前に返信し、早速スケジュールを整える。 虎ノ門の老舗ホテル。 改築が終わった建物は別世界に来たような気分。 アイツを最初に尺ってやったのは旧本館の時代だつた。 報せもせず無遠慮に部屋に入る。 エージェントはすでに部屋で寛いでいて、かすかにタバコの匂いがした。 「時間ぴったり、相変わらずですね」 そういうあんたも周到に待ち構えてるもんだ。 「ビール飲みますよね?」 同意もとらずにエージェントが内線でルームサービスを頼む。 相変わらず気前のよろしいことで。 タバコを銜えながらソファに腰を降ろす。 「顔を合わせるのも久しぶりですし、しゃぶってもらえるのも随分久しぶりだから嬉しくって。あんまり興奮しちゃったもんで昨日の晩はかみさんと2回もやっちゃいましたよ」 それはそれはお盛んなことで。 本当かどうかもわからない冗談を聞き流しているのはお見通しだろうが、いまさら媚びる相手でもない。 無言でタバコをくゆらせる。 最初の一本をすいおわる前にルームサービスがチャイムを鳴らす。 玄関で受け取ったエージェントがワゴンを押してくる。 瓶のビールとピクルスの皿。 余計なモノは頼まないのがコイツらしい気の使い方だ。 オレが食べたくなったら食べたいものを改めて頼めばいい、それを待つだけの器量がある。 「調査費の限度額が上がりまして」 などと嘯くが、勤め先の金融機関では順調に出世なさっているのだろう。 そもそも遠慮など感じる相手でもないし、オレの仕事は全てコイツのマネジメントを通して受注しているので、何割抜いているかはしらないが小遣いに不足することもないのだろう。 それぞれのグラスに手酌でビールを注ぐ。 グラスを合わせることなどせず、軽く掲げてそれぞれのピッチで口を付ける。 しばらく無言でグラスを傾ける。 喉の乾きも潤され、二本目のタバコを灰皿に押し付けたあたりでエージェントがしれっと切り出す。 「飽きてしまいましたか?このビジネス」 だったらコイツと顔を合わせるようなこともない。 軽いジャブといったところ。 まさか、オレから尺八をとったら何も残らない。 「だったらどうする?」 三本目のタバコに火を点ける。 「僕はどちらでもかまいません。あなたにしゃぶってもらえる立場でいられるなら」 よく言う。 オレをけしかけてこの尺八ビジネスを始めたのもお前なら、それ以来3ヵ月に一度程度しか自分も顧客になろうとはしなかった自制心の持ち主がオレなんぞを追っかけてくる理由などない。 「行き詰まることなんてザラだろ、どんな商売でも」 今度はオレが嘯く。 オレにとって尺八はビジネスでもなんでもない。 ただ生きているだけで、死ぬまでの楽しみが尺八しかないという様々なしがらみが欠落した男にすぎない。 エージェントはそれを察したうえでオレの倦んだ空気を和らげようとしているのだろう。 「オレのことはいい。ほら尺ってやるから」 そう言ってオレは自らベッドに上がる。 カチャとベルトの金具を鳴らしスラックスを脱ぎ捨てパンツもするんと降ろしたエージェントが、ワイシャツのボタンを外しながらベッドにあがる。 ベッドの上で仁王立ちになるエージェント。 竿にはもう血がどくどくと流れ込んでいるのだろう、七分勃ち。 「他のお客さんだとこうはいかない」 ワイシャツの裾を両手で開きながら満面の笑顔でオレを見下ろす。 言ってろ、と呟くやいなやエージェントの腰に手を回し亀頭をクチにそっとふくむ。 舌の上で先汁がとろける。 おふっとエージェントが満足気な溜息を漏らす。 亀頭をやんわりとクチにふくんだままちゅちゅちゅちゅと吸い付いてやる。 先汁が止め処なく流れだす。 たっぷりとクチを満たし始めた先汁とオレの涎を絡ませながら、亀頭を舌全体でねぶる。 えろれろえろれろえろれろ。 亀頭だけでなく竿にもチカラが入り少し膨らむ。 そのまま亀頭をころころと転がしてやる。 張り詰めた竿が皮を引っ張り裏筋が浮き上がる。 それにそって舌先をちろちろと小刻みに震わせる。 ふっふっふっふっとエージェントが頬を膨らませる。 クチに溜まったジュースを竿全体にまぶすように根本までゆっくりと銜えおろしていく。 たっぷりと時間をかけてぬるぅっと竿を擦りながらオレのクチが竿を飲み込んでいく。 根本まで唇が届いたら、その深さではもはもと揉む。 喉の奥まで届きそうな竿の圧力をクチ全体で感じる。 オレの腰の奥で熾火が揺らめいている。 手を回した腰を引きつけるようにしながら、それでもできるだけゆっくりと竿をねぶりあげてクチから抜いていく。 ずるぅっと引き上げられていく、オレの唇の筋を引くような感触がエージェントの竿を震わせる。 狙い通りの本勃ち。 サイズは変わらず13cm。 押し出された先汁を舌先でひと掬い。 普段なら相手の顔色をうかがいながら次の手を考えるが、今日はそういう気分ではない。 なんの変哲もないストローク。 竿を銜えて一心不乱に頭を振る。 淡々と、一定のリズムで。 くっぽくっぽくっぽくっぽくっぽくっぽくっぽくっぽ。 エージェントは膝のちからが抜けそうなのを耐えながら腰を突きだす。 くっぽくっぽくっぽくっぽくっぽくっぽくっぽくっぽ。 竿を銜える唇にちからが入る。 素人がやられたら痛みを感じそうな圧力でクチをすぼめる。 くっぽくっぽがずっぽずっぽに変わる。 ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ 苦悶の表情を浮かべたエージェントがワイシャツの中に手を突っ込み自らの躰をまさぐる。 オレの尾てい骨の上でグラグラとなにかが煮えたぎり、じんじんと疼いて疼いて止まらない。 ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ 汗ばんだワイシャツが透けてエージェントの乳首が尖っているのがわるわかり。 ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ エージェントの腰に回したオレの掌が引き締まった臀の肉を握り締める。 ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ (発射) ずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽずっぽ 放ったあとも止められなかったストロークで、エージェントの精はオレの唾液とかき混ぜられてクチの中全体にまとわりついた。 歯の裏をこそげるように舌を使ってクチに残った精を喉奥に押し込んでいく。 尻餅をつくエージェント。 荒げた息でどうにか捻り出したのは 「こういうのも、すき」 一服したあと再度ルームサービスを注文。 届けられた寿司を平らげて部屋をあとにする。 新橋でどうしても立ち食い蕎麦を食いたくなったのでそぞろ歩く。 誰かに迎合した覚えはないが、それでもたまには自分勝手に尺るのもいいのかもしれない。 オレの右手、ビルの向こうに赤く光る塔が見える。

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