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第40話
「それから更に時が立ってその相手の子に会った。その子が今琉くんの通ってる学校の校長してるの」
「そうなの?それって気まずくないの?」
「ん〜…相手は俺があいつを好きだったことは知らないからね」
「そうなの?」
「あぁ。今も相変わらず明るくていいやつだよ。それにね。周りには歓迎される関係ではないけど今はパートナーでもあるんだ」
「えぇ!?付き合ってるってこと?」
「まぁ。そうだよ。あの頃わからなかったこともわかってきたし案外気もあってさ」
「好きだった人は?」
「あいつは今海外で仕事をしていて向こうで結婚したよ。あいつのいるとこは同性婚許されてるからね。俺とのことがあって二人で色々話してこれから出会う人にはお互い不誠実なことやめようって決めてそれから出会う人にはどんな人にも誠実に接してきたつもりだよ。そんな中であいつは今のパートナーと出会ってその彼をそれはそれは大切にしてるんだ。あんな時もあったねって今は一緒に笑えてるよ。たまに連絡取り合ったりはするんだ」
「そうなんだ」
「人生何が起こるかわからない。琉くんと理苑がこれからどうなるのかもね。これからの人生はずっとずっと長い。もしかするとお前の運命の相手がこれから現れるかもしれない。きついことや辛いことも多いかもしれない。逃げ出したくなったりすることももう全部やめたいって思うこともね。けどな、これだけは忘れないで。後悔しない生き方をして」
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