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第77話
「彼女は今ある男性と付き合ってらっしゃるようよ。」
「へぇ。」
「ご結婚を控えてらしてあなたを招待したいらしいの」
「産んでくれたことは間違いないしそのことだけは感謝してる。あんなに男が好きなのに俺を産まない選択だってできたのに産んでくれたからね。けど他人だと俺は思ってる。だから来ても追い返して。二度と顔見たくないんだ。嫌でも鏡であいつに似た顔を見ないとならないのに…」
「理苑…」
「あいつに何されてきたかお母さんに話したでしょ?そんな人に会いたいって祝いたいって思うと思う?」
「…っ…」
「お母さん?お母さん!!!誰か!!」
話していたらお母さんが苦しみだした。どうしていいのかわからなくて大声で呼ぶとすぐに多くの職員が来てくれて処置をしてくれてすぐに救急車で運ばれた。
俺も一緒に病院に向かい待合室で待っていた
「理苑。少し休憩してきたら?ね?」
らなさんに促され談話室の自販機でコーヒーを買ってソファに腰を下ろし息を吐く
「お母さん…」
あんなに良くない状態なんて知らなかった…どうしよう…カタカタと手が震える。
親よりも親のようにしてくれたお母さんに何もしてあげられていない…
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