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第79話

「あら。お母さんはここにいるじゃない。理苑」 「は?」 まさかの登場に唖然とする いつの間にかあの女が近くに来て俺を見て気味悪い笑みを浮かべていたのだ 「あの人はもう長くないじゃない?あなたがあの人を考えるのって無駄な時間だと思うの。あなたの稼いだ大切な金であのきったない場所改築したような人よ?そんなことする女でなくて、それなら実の母である私を気にしてくれていいんじゃなぁい?生んでやったんだから感謝なさい。親孝行すべきはあの人にではなく私よ?」 何なんだ…こいつは…理解ができない。 そもそもお母さんは俺が渡した金は受け取らずそのまま俺に返したのだ。あそこを改築したのは琉を見付けてくれたそらさんのお義父さんと、賢也さんだ。何を言いたいのか?何がしたいのか?意味がわからない。それに… 「俺はお前のことを母親だと思ったことはない。自分のことしか考えていない人間を親と思うなんて無理だ。だいたい何故お前がここにいる」 「あなたを迎えに行ったら救急車がいたからついてきたの。とうとうあの人も終わりの時を迎えたのだと思ったから」 この女は何を言っているんだ? 「お前っ…」 「あの!こんな場所でそういうことをおっしゃるのは不謹慎では?」 俺の声に被せるように天が発した 「無関係な人は引っ込んで…あら。あなた…」 女は獲物を見つけたように天のことを上から下まで舐めるように見つめた。蛇のようだと…そう思った 「ピアニストの琉じゃない」 女は目をギラつかせて声をあげた 「私はこの子の母親よ」 女は下品に体をくねらせ天の腕に垂れた乳を擦り付けながら絡みついた

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