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第80話
「…気持ち悪い…」
「何?」
「いい年をしたおばさんが不快な匂いをさせながら触れないでもらえますか?」
その言葉に固まる。綺麗な顔からそんな言葉が出ていい意味で驚いたのだ。琉だったらそんな言い方はしないはず。よく似てるけど天の方が気が強いのだろう。何だかおかしくて思わず笑ってしまった
「あはっ!!たしかにな。お前さ、年齢自覚すれば?」
「なんなのよ!!その言い方!!私があんたを産んだのよ!私が迎えに来てやったのよ!!」
女は般若のような顔になり天から離れ手を振り上げた。
女の力なんて何でもないはず…それなのに手を挙げられた瞬間俺は動けなくなった
やってくる痛みに目を固く閉じた
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