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第84話

あの日はとても晴れた日だった。 外遊びを終え部屋に戻る時ふと大きな木の下でこちらを見ている女性がいた。 それが理苑の母親ということはすぐにわかった。 理苑はお母様にそっくりだったから。 「こんにちは」 私が声をかけると彼女は弾かれたように走り去ってしまった。 その目に涙が浮かんでいたことは忘れていない。 気になって古くからの友人であった琉の叔父に当たる藍くんに連絡をした。 藍くんは高校を卒業して探偵事務所を設立していた。 彼に理苑のお母様のことを調べてもらった。 そしたら多くの男性と交際していて派手な生活をしていることがわかった。 彼女はとても綺麗な人で引く手数多だったけどあまり男性の趣味が良くなくていつも癖のある男性ばかり選んでいた。 その中にいた一人の男性は特殊な趣味を持っていた。 幼い男児をこよなく愛する人 おそらくその男性が理苑のことを深く深く傷つけた人だということを知った

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