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第89話

「じゃあさ…俺が…どん底に落ちていたとき夢に中に現れたのは…」 「夢の中?どんな話しした?」 「あの日俺は…医師に宣告されていた。もう二度とバスケはできないって。そしたら自分の生きる意味がわからなくなった。なんのために頑張ってきたのかわからなくなった…もう…生を諦めようとしていたんだ…その時さ、夢を見たんだ。「理苑…諦めないで…目が覚めたらきっと素敵なことが待ち受けているから…諦めないで…」そう語りかけてくる夢を見た。その後すぐにソラの姿になって俺は…目を冷ましたけど…その前は人型だったんだ…名前を聞いたけど俺聞き取れなくて」 「…あぁ…うん。俺…話しした…」 「あれは天だったのか?…あぁ!もう!ソラか天かごちゃごちゃなる…からお前のことは今は…テンって呼んでいい?」 「いいよ」 「テン。あのときはありがとう…あのあと俺不思議と体が軽くなって…そして今があるんだ…」 「…そこに導いてくれたのはソラだよ。ソラがついてこいって言わんばかりに俺のとこに来たんだ。ソラについていったら理苑が…そこに蹲ってて俺…」 「やっぱり…ソラも一緒だったんだ。俺何度も助けられてんだな…」 「ソラはすごい子だったね」 「うん…あーやべぇ…泣きそう」 「俺の胸貸そうか?ほら」 そういうと両手を広げた天の側に行き抱きしめる 「理苑。きっとソラは喜んでいるね。安心したから最近は俺とは会えないのかもね。よかったね。理苑」 「うん…」 俺の背中を擦りながら優しく語りかける その声が心地よい。琉に似てるからじゃない…きっと… 「天…好きだ」 「うん。俺も好きだよ」 「そういう意味じゃねぇよ」 そういうととんと天を押し倒す。そして二度目のキスをした 「理苑…」 「甘えさせて?」

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