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第90話

天Side 「甘えさせて?」 そう甘い声で俺の唇を何度も奪う理苑。 あの女のこととさざなみのお母さんのことがあってきっと心が疲弊してしまったんだと思う。だから甘えたいのだ… 望んでた…本当はずっと…あの日琉への思いを聞いてから…ずっとずっと… けど…心から喜べないのは…俺が…琉と瓜二つだから…琉の代わりになるから… 体格は少しだけ違うけど声も顔も俺と琉は同じだから…好きだというさっきの言葉は琉に向けられたものだと。だからさっきの俺からの好きは必死で友人として好きなんだって…頑張って紡いだ言葉なんだ… 理苑…理苑…ねぇ…どうして琉が初恋の相手なんだろう…それがなければ素直に受け入れられたのに…でも…それがなければこの状況にはなれていなかった… だったら…今日だけでいいから俺のものになってくれるかな?琉の代わりでもいいから求めてもいいかな? 「理苑…待って…ん…それ以上したら…」 「反応してるね…?」 「ん…だからっ…だめ…んん」 「俺も同じだから」 そう言って俺の太ももに固くなったものを擦り付けた 「俺…経験無いから…このあとどうすればいいかわからない…教えてくれない?」 たくさん付き合ってきた中に男もいた…だから男との経験も実はある。その時は俺が…抱く側だった…その時相手色々と教えてもらいながらしたからよく覚えてる…理苑は…俺を抱くつもりでいる… 「わかった…でもね準備がいるの。だから…無理だよ…」 「準備いるのは知ってる…いるものも…用意してくるから待ってて」 「ほんとにするつもり?」 「…だめ?」 「…それで今の苦しさはなくなる?お母さんのこと…生みのお母さんのこと…苦しいんでしょ?辛いんでしょ?…」 「…お前を感じたいんだ…」 「…わかった… …先に…お風呂いかせて?」 「一緒に行く」 ねぇ。理苑…一度やったら…もう俺のこと要らなくなるのかな?やったら違うって思われて求められなくなるかな?それでもいいのかな?今日のことをいい思い出にできるかな? 抱いて後悔しない?抱かれて後悔しない? 自問自答を繰り返すけれど結局理苑が欲しいという欲望に負けるのだ

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