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第110話

レオSide その後俺の泊まる部屋に案内してもらった。由良も一緒に泊まると言ってくれたから同じ部屋に布団を二組用意してもらった。 「由良…こっち来て」 由良を俺と同じ布団に誘うと由良は素直に潜り込んできてくれた。 心配で心が冷えて誰かと抱きしめ合いたかったのだ 「由良…抱きしめていい?」 「ん…」 俺より小柄な由良はすっぽり俺の腕の中に収まった 「温かい…」 「ん…レオ…大きいねぇ。抱きしめられたの初めてだ」 「まぁな。バスケしてるしそもそも日本人と骨格違うしね。お前は小さいな」 「これでも平均身長なんですけど?世間に出たらそれなりにモテるんですけど?レオがでかすぎなの」 必死で明るくしようとしてる由良がとても健気で泣きそうになった 「そうだろうなぁ。お前綺麗な顔してるし優しいもんな」 「そんなの言われたこともない」 「嘘だろ」 「…まぁ…それなりに言われてきた」 「だろうな。なぁ。由良」 「何?」 「震え止まったな」 「レオもね。二人とも…大丈夫かな?」 「由良が…さっき大丈夫って言ってくれたからきっと大丈夫。やっぱ俺には無理矢理に理苑を俺のものにするのはできないな。理苑にはいつものように楽しそうに笑っていてほしい。俺じゃそれは無理だ」 「レオくらいの男前なら選り取り見取りでしょう」 「それは否定しないよ。由良も俺に落ちてくれる?」 「へあっ?」 「由良のこと好きになりそう。俺」 「あのさ。そういうのいいから、強がらないでよ。リオンのこと好きなくせに」 「バレたかぁ。失恋者どうし慰め合おうよ」 「…レオ…君の顔面の破壊力すごいね。うっかり惚れそうだ」 「惚れてくれる?」 「…バァカ」 「キスさせて?」 「だぁめ」 「何それ。可愛いね」 軽くキスすると由良は変な声を出した 「んなっ!!」 「顔真っ赤…可愛い」 「この遊び人!」 「失礼だな。挨拶でしょうよ」 「日本ではそれは通用しません」 わーわー由良と言い合ってたら由良が寝息を立て始めた 「無防備…俺じゃなけりゃ襲われてるよ。」 つんつんと頬を突くとふにゃふにゃ何か言いながら俺の胸にすり寄ってきた 「可愛い…」 そっと額に口付けて俺も目を閉じた。

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