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11月11日の彼ら

 ※11月11日なので、嘘恋、キス恋のカップルにポッ〇ーを渡してみた。  (ただの蒼井の息抜きです) 【相川&佐々木の場合】 「翠~!はい、これ」  相川が箱ごと佐々木にポッ〇ーを渡した。 「あ?何これ、食っていいの?」 「いいよ?」  佐々木が漫画を読みながら、ポッ〇ーを食べ始める。  相川はそれをニコニコしながら眺めている。 「……そんなに見られると食いにくいんですけど?」 「気にしないで!!」 「……何だよ?え、欲しいの?」 「欲しい!!」 「ん、食えば?」  佐々木が相川に箱を差し出す。 「え、いいの?」 「お前が買ってきたんだから好きに食えばいいだろ?」 「やったー!いっただっきまーす!」  相川が両手を合わせたかと思うと、佐々木を押し倒した。 「ってお前、何やって……ちょっ!!ん~!?」  ポッ〇ーそっちのけで佐々木の口唇を奪う。 「うっわ……甘ぁ~」  相川が自分の口唇についたチョコをペロっと舐めた。 「お前何がしたいんだよ……」 「ちゅうっ!!」 「……あっそ……」  相川にとってポッ〇ーはただの貢ぎ物。 【夏樹&雪夜の場合】 「夏樹さん!あの……今日はポッ〇ーの日らしいです!!」 「へぇ~、そうなんだ?」 「えと……それでですね……ここにポッ〇ーがあるんですけど……」  雪夜がポッ〇ーの箱を夏樹に見せる。 「うん」 「あの……えっと……」 「晩御飯まで時間あるし、おやつ食べていいよ?」 「え!?いや、あのそうじゃなくて……ポッ〇ーの日……だから……」 「どうかした?」  夏樹が少し首を傾げて雪夜を見た。 「えっと……ポッ〇ーの日だから……ポッ〇ー……ゲームを……(小声)」 「おやつ足りない?もっと買ってくる?」 「え、違っ!!そうじゃなくて……あの……あの……なんでもないですぅ……」  雪夜がしょんぼりと俯いてそのままポッ〇ーをポリポリと食べ始める。 「俺にはくれないの?」 「え、あ!どうぞどうぞ!!」  雪夜が慌てて夏樹に箱を差し出した。 「ゆ~きや!ん!」  1本抜き取った夏樹が、口に咥えて雪夜を誘った。 「へ!?」 「ん?ポッ〇ーゲームがしたいんじゃないの?」 「え、そそそうなんですけど……あの……知ってたんですか!?」 「知ってるよ?雪夜からしてくれるのかと思って待ってたんだけどな~」 「だって、あの……すすすみませんっ!」 「別にいいけど。はい、そっち咥えて?」 「あ、は……い……って、あの夏樹さん?この手は一体……」  夏樹は、ポッ〇ーを咥えながら、雪夜をすっぽり腕の中に抱え込んでいた。 「ん~?気にしない気にしない。ん、ちゃんとそっちから食べて来てね?」 「ん……っ……~~~~っ!!やっぱり無理ぃいいいい!!!」 「こらこら、雪夜、まだ1センチも食べてないよ?」  夏樹と近距離で向かい合うことに耐えきれなくて、雪夜が開始1秒で顔を背けた。  照れて逃げようとする雪夜だったが、夏樹の腕の中にいるので逃げられない。 「ごめんなさい!!でもあの……ちょっ、夏樹さんっ!?離してください~っ!!」 「なぁに?どこに行くつもり?」 「どこって……あの……ちょっとそこまでぇ~~っ!!」 「ふっ……くくっ……はいはい、ちょっと落ち着こうか。あのね、俺の顔ずっと見てるから照れるんだよ。ポッ〇ーの方を見てたら大丈夫だよ?」 「え?ポッ〇ーの方?」 「そう。ちょっとそっち咥えてごらん?」 「ポッ〇ーの方……」  雪夜が夏樹に言われた通り、ポッ〇ーを咥えて視線をポッ〇ーに落とした。    その瞬間、雪夜の視線に入って来たのはポッ〇ーを食べる夏樹の口元。  ヤバい……ポッ〇ー食べてる夏樹さんの口元エロっ……!!!  雪夜がそう思った時には、もう雪夜の口唇も夏樹に食べられていた。  夏樹は存分に雪夜とのキスを堪能すると、満足そうに笑った。 「ね、できたでしょ?」 「……は、はぃ……そう……ですね……」 「もう一本やる?」 「ももももういいですっっ!!!」 「なんだ、残念」  完全に夏樹の作戦勝ち。   ***  ※せっかくなので、カップルを変えてみた。 【夏樹&佐々木の場合】 「え、何で夏樹さんと俺?」 「知らねぇ。とりあえず、ポッ〇ーゲームすりゃいいんだろ?ほら、咥えろ」 「え~、フリだけでいいんじゃないの?これ」 「なにお前ビビってんの?いいよ?逃げても。俺には勝てないだろうし?」 「ビビッてねぇし!?やってやろーじゃんかっ!」 「はいはい、ほら、いくぞ~」  ポリポリポリッ…… 「……ん……んん?……ん~~~っ!!!!」  どちらも逃げないので、あっという間に口唇が近付いていく。  後数ミリで口唇につくというところで、佐々木が顔を背けた。 「ふ……俺の勝ち」 「くっそぉ~~!!」  突っ伏して悔しがる佐々木を、夏樹が余裕の笑みで見下ろした。    佐々木が夏樹に煽られて自滅。 【相川&雪夜の場合】 「はい、雪ちゃんそっち咥えてみて?」 「え、こっち?」 「そうそう、で、せーので一緒に食べ始めるんだよ~?いい?じゃあ、せー……」  ポキッ!!  スタートする寸前、夏樹がポッ〇ーの真ん中を手刀で折った。 「ちょっ、夏樹さん何するのさっ!?」 「あ、悪い。手が勝手に動いた」 「もぉ~……じゃあ、もう一回ね」  ポキッ!! 「夏樹さあああああん!?何で邪魔すんの!?」 「邪魔するつもりはねぇよ?ただ、阻止したいだけで……」 「それ一緒だからぁあああ!!」 「夏樹さんもポッ〇ーゲームしたいんですか?」 「したい。っていうか、雪夜は俺とするべきでしょ~?なんでこいつとしてんの?」 「え……と、なんでだろう?」 「ほら、相川じゃないとダメってわけじゃないんでしょ?じゃあ、俺としよう?」 「え、でもあの……夏樹さんとは……は、恥ずかしいから……」 「……え~……わかった、じゃあ、普通にキスしよっか!」 「え、えええ!?ちょっ夏樹さっ……ぁっん――」  夏樹が断固阻止して強制終了。 *** ※う~ん……結局まともなポッ〇ーゲームが出来たのは、夏樹&佐々木の場合だけでしたね!  ただの遊びなので、本編には何も関係ありません。  蒼井の息抜きにお付き合い頂きありがとうございました!  

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