29 / 30
11月11日の彼ら
※11月11日なので、嘘恋、キス恋のカップルにポッ〇ーを渡してみた。
(ただの蒼井の息抜きです)
【相川&佐々木の場合】
「翠~!はい、これ」
相川が箱ごと佐々木にポッ〇ーを渡した。
「あ?何これ、食っていいの?」
「いいよ?」
佐々木が漫画を読みながら、ポッ〇ーを食べ始める。
相川はそれをニコニコしながら眺めている。
「……そんなに見られると食いにくいんですけど?」
「気にしないで!!」
「……何だよ?え、欲しいの?」
「欲しい!!」
「ん、食えば?」
佐々木が相川に箱を差し出す。
「え、いいの?」
「お前が買ってきたんだから好きに食えばいいだろ?」
「やったー!いっただっきまーす!」
相川が両手を合わせたかと思うと、佐々木を押し倒した。
「ってお前、何やって……ちょっ!!ん~!?」
ポッ〇ーそっちのけで佐々木の口唇を奪う。
「うっわ……甘ぁ~」
相川が自分の口唇についたチョコをペロっと舐めた。
「お前何がしたいんだよ……」
「ちゅうっ!!」
「……あっそ……」
相川にとってポッ〇ーはただの貢ぎ物。
【夏樹&雪夜の場合】
「夏樹さん!あの……今日はポッ〇ーの日らしいです!!」
「へぇ~、そうなんだ?」
「えと……それでですね……ここにポッ〇ーがあるんですけど……」
雪夜がポッ〇ーの箱を夏樹に見せる。
「うん」
「あの……えっと……」
「晩御飯まで時間あるし、おやつ食べていいよ?」
「え!?いや、あのそうじゃなくて……ポッ〇ーの日……だから……」
「どうかした?」
夏樹が少し首を傾げて雪夜を見た。
「えっと……ポッ〇ーの日だから……ポッ〇ー……ゲームを……(小声)」
「おやつ足りない?もっと買ってくる?」
「え、違っ!!そうじゃなくて……あの……あの……なんでもないですぅ……」
雪夜がしょんぼりと俯いてそのままポッ〇ーをポリポリと食べ始める。
「俺にはくれないの?」
「え、あ!どうぞどうぞ!!」
雪夜が慌てて夏樹に箱を差し出した。
「ゆ~きや!ん!」
1本抜き取った夏樹が、口に咥えて雪夜を誘った。
「へ!?」
「ん?ポッ〇ーゲームがしたいんじゃないの?」
「え、そそそうなんですけど……あの……知ってたんですか!?」
「知ってるよ?雪夜からしてくれるのかと思って待ってたんだけどな~」
「だって、あの……すすすみませんっ!」
「別にいいけど。はい、そっち咥えて?」
「あ、は……い……って、あの夏樹さん?この手は一体……」
夏樹は、ポッ〇ーを咥えながら、雪夜をすっぽり腕の中に抱え込んでいた。
「ん~?気にしない気にしない。ん、ちゃんとそっちから食べて来てね?」
「ん……っ……~~~~っ!!やっぱり無理ぃいいいい!!!」
「こらこら、雪夜、まだ1センチも食べてないよ?」
夏樹と近距離で向かい合うことに耐えきれなくて、雪夜が開始1秒で顔を背けた。
照れて逃げようとする雪夜だったが、夏樹の腕の中にいるので逃げられない。
「ごめんなさい!!でもあの……ちょっ、夏樹さんっ!?離してください~っ!!」
「なぁに?どこに行くつもり?」
「どこって……あの……ちょっとそこまでぇ~~っ!!」
「ふっ……くくっ……はいはい、ちょっと落ち着こうか。あのね、俺の顔ずっと見てるから照れるんだよ。ポッ〇ーの方を見てたら大丈夫だよ?」
「え?ポッ〇ーの方?」
「そう。ちょっとそっち咥えてごらん?」
「ポッ〇ーの方……」
雪夜が夏樹に言われた通り、ポッ〇ーを咥えて視線をポッ〇ーに落とした。
その瞬間、雪夜の視線に入って来たのはポッ〇ーを食べる夏樹の口元。
ヤバい……ポッ〇ー食べてる夏樹さんの口元エロっ……!!!
雪夜がそう思った時には、もう雪夜の口唇も夏樹に食べられていた。
夏樹は存分に雪夜とのキスを堪能すると、満足そうに笑った。
「ね、できたでしょ?」
「……は、はぃ……そう……ですね……」
「もう一本やる?」
「ももももういいですっっ!!!」
「なんだ、残念」
完全に夏樹の作戦勝ち。
***
※せっかくなので、カップルを変えてみた。
【夏樹&佐々木の場合】
「え、何で夏樹さんと俺?」
「知らねぇ。とりあえず、ポッ〇ーゲームすりゃいいんだろ?ほら、咥えろ」
「え~、フリだけでいいんじゃないの?これ」
「なにお前ビビってんの?いいよ?逃げても。俺には勝てないだろうし?」
「ビビッてねぇし!?やってやろーじゃんかっ!」
「はいはい、ほら、いくぞ~」
ポリポリポリッ……
「……ん……んん?……ん~~~っ!!!!」
どちらも逃げないので、あっという間に口唇が近付いていく。
後数ミリで口唇につくというところで、佐々木が顔を背けた。
「ふ……俺の勝ち」
「くっそぉ~~!!」
突っ伏して悔しがる佐々木を、夏樹が余裕の笑みで見下ろした。
佐々木が夏樹に煽られて自滅。
【相川&雪夜の場合】
「はい、雪ちゃんそっち咥えてみて?」
「え、こっち?」
「そうそう、で、せーので一緒に食べ始めるんだよ~?いい?じゃあ、せー……」
ポキッ!!
スタートする寸前、夏樹がポッ〇ーの真ん中を手刀で折った。
「ちょっ、夏樹さん何するのさっ!?」
「あ、悪い。手が勝手に動いた」
「もぉ~……じゃあ、もう一回ね」
ポキッ!!
「夏樹さあああああん!?何で邪魔すんの!?」
「邪魔するつもりはねぇよ?ただ、阻止したいだけで……」
「それ一緒だからぁあああ!!」
「夏樹さんもポッ〇ーゲームしたいんですか?」
「したい。っていうか、雪夜は俺とするべきでしょ~?なんでこいつとしてんの?」
「え……と、なんでだろう?」
「ほら、相川じゃないとダメってわけじゃないんでしょ?じゃあ、俺としよう?」
「え、でもあの……夏樹さんとは……は、恥ずかしいから……」
「……え~……わかった、じゃあ、普通にキスしよっか!」
「え、えええ!?ちょっ夏樹さっ……ぁっん――」
夏樹が断固阻止して強制終了。
***
※う~ん……結局まともなポッ〇ーゲームが出来たのは、夏樹&佐々木の場合だけでしたね!
ただの遊びなので、本編には何も関係ありません。
蒼井の息抜きにお付き合い頂きありがとうございました!
ともだちにシェアしよう!