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第39話 突然の電話 ④ ー伊吹sideー
「もしもし……。あ、柚、どうした?」
蒼は優しい声で話しかける。
柚くんだ…
柚くんだとあんなに優しく話しかけるんだな……
「……。…わかった…。ちょっと待って…」
蒼は少し困った顔で伊吹を見てから、隣の部屋に移動した。
⁇
どうして別の部屋に行くの?
今までそんな事はしなかったのに…
不安な気持ちで伊吹は蒼が部屋から出てくるのを待っていると部屋のドアが開き、
「伊吹ごめん。ちょっと出てくる」
「え?どこに行くの?」
「…ちょっと、駅近くのファミレス」
「そっか……。気をつけてね」
「ありがとう」
蒼はほっとしたように微笑むと、家を出た。
『誰と会うの?』
伊吹は結局、この言葉は蒼に聞けなかった。
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