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第43話 ーー突然の電話 ④ 蒼sideーー
「今、伊吹と違う部屋にいったから聞かれることはないよ」
『よかった』
柚の声は本当に安心した声をしていた。
『蒼は痣のこと気がついてると思うけど、今日相談したいことは、痣とあのヒートのことなんだ…』
やっぱり何か問題があった。
蒼は柚の青痣が、どこかでぶつけた事故ではなく、誰かに故意につけられたものだと確信した。
「痣もヒートも、今は大丈夫そうなのか?」
『ヒートはとりあえず治った。痣もあれから新しいものはできてないよ』
新しい痣はない?
それって…
「痣は日常的にできてるって事?」
『彼が怒ると…』
「⁉︎それ、もしかしてこの前一緒にいた彼のこと言ってる?」
『そう』
「そうって…」
『今日孝司、機嫌良く仕事に行ってるから、今だったら俺が一人で出掛けても怒られる事はないと思うんだ』
!!
一人で出掛けても怒られない?
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