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第48話 ーー絶句 ① 蒼sideーー
「…その……ヒートの時にすると、最高なんだって……」
「え⁉︎⁉︎もしかして……最高って……」
「そう、セックス…」
「!!!!」
危うく蒼は怒りに任せて握りこぶしで机を叩きそかになったのを、グッと抑えた。
「今日は大丈夫なのか?」
蒼は冷静さを保とうと、出来るだけ優しく語りかける。
「うん。今朝、抑制剤入った注射してもらったから…」
!!
抑制剤使うのは、量の調節が難しいから専門知識が必要なはず…
即効性のある注射の場合は特にそうだ。
「それで体調悪くなったりしないのか?」
「なったりするけど、その時は孝司優しくしてくれるから大丈夫」
柚の話を聞いて蒼は頭を抱えた。
これは俺が想像してたよりも緊急に対応しないと、柚の命が危ない。
「ねぇ蒼。俺どうしたらいい?どうしたら孝司に怒られずにいれる?」
「!!!!」
蒼は絶句した。
それってこの状態で、まだアイツのそばにいるって事?
もう、あいつから逃れられない…
逃れるのを諦めてる?
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