47 / 194

第49話 ーーまさか… ① 蒼sideーー

「柚。確かなのは今のままは絶対にダメだ。そうしないと……」 「でも、俺が怒らせなかったら大丈夫な話だよ」 柚は自分の言葉に何の疑問もたないように、蒼に言った。 !! これは今の柚に言ってもダメだ。 俺が対策を考えないと…… 「あ、蒼。この事はこの前一緒にいた伊吹くんには言わないで」 柚は少し困った顔をした。 「どうして?」 「伊吹くんに迷惑かけられない。孝司はいい人だけど、伊吹くんみたいな人には危害を加えるかもしれない…」 「?どういう意味?」 「蒼はアルファだから大丈夫だけど、彼はオメガの気配がしたから…」 「??伊吹はベータだよ」 そう伊吹はベータ。 なのにどうしてオメガの気配がした? 「オメガの気配っていっても、ほんの少しだけだったけど、したんだ。本当に。俺そういうの敏感だから…」 「…」 「もしかしてら伊吹くん家族にオメガな人がいるのかも…。ごく稀に家族にオメガがいたら検査でベータの結果が出ても、微量のオメガ体質が混ざってる事があるみたいなんだ。容姿や香りがオメガよりになってたり…」 「‼︎」 蒼はハッとした。 それは伊吹の寝顔を初めて見たとき、身体全体の血液が逆流したかと思うぐらいの衝撃を受け、 『俺の番だ』 と、確信したからだ。 それは初めて感じた本能のようなものだった。

ともだちにシェアしよう!