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第112話 ー蒼の告白 ① 伊吹sideー

点滴、早く終わらないかな〜。 蒼に会いたいな。 勇気に蒼もこの病院に来ていて、今診察中で、お互いのフェロモン濃度が安定したら蒼に会えると聞いてから、伊吹はベットに座り直して点滴の残量をじーっと見、そして蒼のことばかり考えていた。 柚に会いに行ってた事も、その間何をしていたのかも伊吹は気になっていたが、 それでも、同じ建物内に蒼がいると思うと、すぐにでも会いにいきたくなる。 蒼が出かける時に、『さっさと行けよ!』なんて、あんな事言っちゃって… 蒼、怒ってるかな? 本当は行って欲しくなかったって、素直に言えたらよかったのに… 蒼に会ったら『ごめん』って謝ろう。 それから『俺だって一緒に居たかったんだ』って言おう。 仲直りできるかな? できたら、今日観ようって言ってた映画、一緒に観れるかな? 蒼に早く会いたいな…

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