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第123話 ー帰り道 ② 伊吹sideー

それでも流れそうな涙を堪えるため、蒼からもバックミラー越しに見れるかもしれない和臣からも自分の表情が見えないように、より車外を見た。 すると、 「大丈夫。伊吹の事は俺が守るから…」 「‼︎」 伊吹が振り向くと、蒼は自分の手を伊吹の手に重ね、優しい瞳で伊吹を見つめていた。 「何があっても、どんな事をしても…。ずっとそばにいる…」 伊吹の手を握る蒼の手に力が入る。 本当に? ずっと? これから先、ずっと?  番じゃないよ…俺……。 蒼の番じゃ…… 伊吹の瞳が不安に揺れた。 「伊吹…、信じて。俺の番は……」 「信じるよ、蒼…。蒼、信じてる…」 蒼が言いかけた時、それを伊吹が遮り、蒼の手を握り返した。 聞きたくない言葉を遮るように。 そして、 「大好きだよ、蒼…」 蒼の肩に寄り掛かった。

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