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第141話 孝司との出会い ③

「さて、どうしようか……」 ポツンと残された孝司が呟くと、 「お兄ちゃんお名前は?」 「どこから来たの?」 「おじさんとは仲良しなの?」 「何して遊ぶ?」 子供達から嵐のような質問攻めにあう。 「‼︎沢山の聞きたいことが、あるんだね。じゃあ、その質問に答えるから…、あの木の下のベンチに座って、みんなでお話ししよう」 孝司が大きな木の下にあるベンチを指差す。 「やったー‼︎最初の質問はぼくだからね‼︎」 子供達は大喜びでベンチに向かう。 そんな中、 「君は行かないの?」 たちすくむ柚に孝司は声をかけた。 「だって先生が『知らない人にはついて行ちゃダメ』って…」 柚がこわごわいうと、 「あはははは‼︎」 孝司は楽しそうに笑い、柚と同じ目線になるようしゃがむ。 「はじめまして、僕は堀内孝司。堀内おじさんの息子だよ」 孝司は微笑みながら、自己紹介をした。 「ムスコってなに?」 柚が尋ねる。 「うーん。堀内おじさんの、子供ってこと」 「じゃあ堀内のおじさんは、お兄ちゃんのお父さん?」 「そうだよ。僕のお父さん。君の名前は?」 「ぼく、南部柚‼︎小学2年生です‼︎」 柚は元気に自己紹介をし、孝司に手を差し出すと、 「はじめまして、柚くん。よろしくね」 その手を孝司は握り返した。

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