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第149話 蜘蛛と巣と蝶 ⑧
今は告白で、僕が成人したらプロポーズ⁉︎⁉︎⁉︎
孝司さんがそんな事思ってくれてたなんて…
僕一人、孝司さんの事好きだって思ってるって、思ってたのに、
まさか……!!!!
「‼︎…柚…、そんなに…嫌だった?」
え…?
心配そうに柚を見つめる孝司の瞳と、柚の瞳がぶつかった。
「どうして?」
柚もほぼ、放心状態で孝司に聞き返す。
「だって……、柚、泣いてるから……」
泣いてる?
僕が?
柚は恐る恐る自分の頬に手をやると、指先に涙が触れた。
「泣くほど…嫌だった?」
孝司の瞳が不安で揺れる。
「‼︎違う‼︎違います‼︎…僕…嬉しくて…。僕も孝司さんの事、好きだから…大好きだから…、その、嬉しすぎて…」
「!!!!」
柚の言葉を聞いて、孝司が息を飲む。
「孝司さん……、こんな僕ですが、よろしくお願いします…」
嬉しさと、恥ずかしさとで、柚は孝司の顔が見れない。
孝司さん…
今どんな顔してるんだろう?
ゆっくりと柚が顔を上げると…
!!!!
柚は孝司に引き寄せられ、抱きしめられた。
「ありがとう、柚‼︎大切にする‼︎柚が悲しい思いをしないよう、俺が守っていく。だから、ずっとそばにいて欲しい…」
柚を抱きしめる孝司の力が強くなる。
「僕もずっと孝司さんのそばにいたい…」
すると孝司は柚の体をそっと離し、
目を瞑る柚の唇に優しくキスをし…………
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