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第170話 蒼の寝坊 ② ーー蒼sideーー
…………。
ん?
「えーーーーーー!!!!!」
蒼は飛び起きた。
やばい‼︎
バスが来るまで、あと15分。
バス停まで走って3分。
出発時間まで余裕をもちたいから、家を8分前には出たい………
って考えてるより先に動け‼︎俺‼︎‼︎
「ごめん伊吹‼︎先に行ってて、追いかけるから‼︎」
言いながら蒼は服を着替え始める。
「蒼待つから、一緒にいこう‼︎」
「そんなことしたら、伊吹、テストに遅れるだろ?」
蒼は洗面所に走る。
「遅れる時は蒼と一緒!だから、蒼、成績ピンチな俺のために急いで‼︎」
歯ブラシを口に咥えたまま、蒼は頷いた。
伊吹は自分の成績のために急いでって言ってるけど、本当は俺が遅刻しないために言ってくれてる。
伊吹と一緒なら、俺が急いで用意することも知ってるから。
伊吹、このテストのために物凄く勉強してたもんな。
ごめん‼︎伊吹‼︎
「俺、先に玄関で待ってる!」
「わかった!すぐ行く‼︎」
蒼は鞄と上着を引ったくると、玄関に向かった」
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