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 二回目の行為は、かなり激しいものだった。基本的には甘く、時折意地悪に。長時間の行為に加えて、どろどろになった体を洗い流すためのシャワーにすら、聖はくたくたになってしまってベッドに沈んでいる。その横で誓は、自身の着衣を整えていた。  ベッド脇のゴミ箱には、使用済のゴムやティッシュが大量に捨てられており、それらの過激さを物語っている。  もうなにも出ない、後孔が壊れる――と根を上げてしまうくらい正常位で交わったあとは、後背位でねっとりといじめられた。乳首をいじめられたり、軽く尻たぶを叩かれたり、陰嚢を軽く弾かれたり。全身刺激されて、最後には透明の液体が陰茎から吹き出すほどだった。 「さっきも言いましたけど、聖さんのこと本気で好きなんです」 「……うん」  恥ずかしさを感じながらも、聖は小さく返す。その気持ちは十分過ぎるほど伝わった。今後も定期的に店に通って、誓のことを指名しようと決めた。こういうハマり方はどうかと思っていたが、やっぱり相性の良さは否めない。今日のプレイも、聖にとってかなり満足のいくものだった。  プチプチとシャツのボタンを留めていく誓を見上げながら返事をする。 「だから、信じてもらえるように、努力します」 「努力?」  努力なんてしなくても次はちゃんと指名するから、と言いかけたときである。 「お店やめるので、個人的にやり取りさせてください」 「えっ!?」 「あ、もちろんお金をとったりなんてしませんし」 「いやいやそんな……」 「もともと時給が魅力的だったのと、いろいろと都合が良かったからバイトしてたようなものなので」  あまりにも申し訳なさすぎる申し出だった。誓に対しても、店に対してもである。自分以外にも聖を指名したい客だって、きっといっぱいいるはずなのだ。それなのに、さくさくとアルバイトを辞めさせる決断をさせてしまっていることに、聖はおろおろとしてしまう。 「大丈夫ですよ、店側はふつうに許可出してくれると思いますし。それとも聖さんは、俺と連絡先交換するの、嫌ですか?」  可愛らしく首を傾げる誓に、聖は慌てて首を横に振る。  自分に対して好意を伝えてくれることに悪い気はしない。それに、まだ二回しか会っていないにしても、誓の人柄的になにか問題を起こされるとも思えない。 「それじゃあ……これ、俺の連絡先です。その、本当に迷惑だったら、大丈夫なんで。でも俺、待ってますから」  最後に額に口付けると、誓は部屋を出て行ってしまう。  ベッドの上で、綺麗な字で連絡先の記された名刺を眺めながら「困ったな」と聖は小さく呟いた。

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