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ずっと我慢していた待望の絶頂に、聖は呆然と立ち尽くす。
「は、あ゙っ、ぁ……♡」
「うん、いっぱい出た。これかぶってるせいで可愛い顔が見えないのは残念ですけど、これはこれでたまには良いですね」
「……や、ぅ゙っ♡」
「それとも、ここでこれ、脱ぎます? 普段はあんなに爽やかな体操のお兄さんが、こんなにエッチでど変態だってこと、みんなにバラしちゃいましょうか?」
「だ、めぇ゙……っ♡」
「まあ、そうですよね。大丈夫ですよ、さすがにそんなことしませんから」
「で、も……ここ出たら、ちゃんと、誓くんの顔見て、したい……ッ♡」
いきなり会話が途絶えて、聖はちらりと後ろを振り向いた。動きも止まった上になんの返事もなく、誓の反応が気になったからだった。仮面をつけていることもあって、正確な感情は読み取れない。ただ、口元は笑っておらず、変なことを口走ってしまっただろうかと不安になる。
この空気感に耐え切れなくなった聖が、どうにか笑顔を作って「やっぱりなんでもない」と謝ろうとしたタイミングで、誓の動きが再開された。
「聖さんってすごいですね、本当に……ねえ、このまま挿れていいですか?」
「あ゙、は……っ♡」
「……だめですか?」
「い、いいっ♡ せいくんの、いれてほし……い゙っ♡♡♡」
聖の顎に手をかけて、後ろから口付けを促される。それに必死に応えて、互いに舌先を伸ばして絡めあう。深いキスを重ねていると、後ろからがさごそと物音が聞こえてきた。ベルトの金属音に、パンツのファスナーの音に、誓が脱衣をしている気配を感じて、聖の期待感が徐々に高まっていく。
少しすると音が一気に止み、背後にいる誓がさらに距離を縮めてきた。今まで以上にぎゅっと密着して、既に解されている聖の後孔にゆっくり陰茎を押し込んでいく。誓の優しい言動に、聖はドキドキが止まらず、つい体に力が入ってしまった。その度に舌先を甘噛みされて、体の力が抜けて――の繰り返し。
「あー……聖さんの中、久しぶりだ……動かしますね」
「ん゙、く……ゔっ♡」
「でも、その割には……」
「ぁ、あ゙っ♡ あ゙あ゙~~~ゃ゙っ♡♡♡」
「他に誰かとしたわけじゃ、なさそうですもんね……っ、ひとりでいっぱい、アナニーした? バイブかディルドかな、ずぼずぼしたのっ?」
「し、た、した、あ゙っ♡」
「そっか、聖さん、かわいいねっ」
「ぅ、お゙っ♡ 誓くんが、い゙、れてくれなかった、からあ゙っ♡」
「……っ!」
長い口付けから解放されて、後ろから激しく腰を打ち付けられる聖は、目の前の壁に縋るようにしがみつく。会話をすればするほど激しくなっていく出し入れに、大きな喘ぎ声が漏れた。
とてつもない快楽に襲われながらも、ぐしゃぐしゃに汚れた顔を上げた。しばらく俯いていたこともあり、目の前がマジックミラーであることを忘れていた聖は、小さく悲鳴をこぼした。
「あ、締まった……っ」
「くっ♡ ゔ、ン゙~~~っ♡ や、やっ、せ、くんっ♡」
「みんなセックスに夢中で見てないですよ。それに、これ押して……ほら、もう見えない」
「ひ、い゙っ♡ ぁあ♡」
「このまま、一緒にイきましょ」
「あ゙あ゙ッ♡ は、ゔ……お゙っ♡♡♡」
揺さぶる速度が上がるにつれて、聖の視界がだんだんとぼやけていく。ふわふわとした意識の中で、カチっと小さな音が耳に入り、すぐ目の前に見えていた景色が消えてただの壁に戻った。
「聖さん、こっち」
「へ、っ?」
疑問に思う間もなく、口付けを再びねだられてそちらに意識が向く。
触れるだけのキスを何度も繰り返しながら、奥深くに向かってぐりぐりと腰を押し付けて
――そのままふたりは同時に絶頂を迎えた。
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