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「っ、コマネチ♡」  なんと、灰色の布切れの一部に、色濃く染みが出来ていた。  驚くことに、ジョックストラップ姿でコマネチ運動をしながら、陰茎を勃起させて先走り汁を漏らしているのである。  これまた常人には理解しがたい状況であるが、コマネチをする聖の表情は恍惚としている。ガニ股になってみっともない姿を晒すことで、興奮していることは誰が見ても明らかだ。 「次は、柔軟です……♡」  最初は明瞭な話し方だったはずなのに、心なしか甘ったるい声色に変化しているのもポイントかもしれない。  再びズームアウト。聖の全身姿が映ると、もっこりと膨らんだ股間部がやけに目立つ。しかも、先程よりも染みの部分が広がっているのも滑稽である。 「わかりやすいように、後ろを向いてやりますね♡」  くるっと回って、カメラの方に背中を向けると、尻たぶを逆三角形で囲むゴムベルト、いわゆるケツ割れビキニ姿が映り込む。先走り汁漏らしまくりの陰茎が見えなくなってしまうのは残念だが、これはこれで有りだと、きっと誰もが思うだろう。 「思い切り足を開いて、体を前に倒して、両手は床につけましょう、っ……♡」  宣言通りに体を動かしていき、手の平が床につくまで上半身をぐっと倒すと、カメラの方に向かって尻たぶがぐっと突き出された。普段から鍛えている、弾力のある尻がぷるんと輝いている。  カメラに臀部を見せつけながらぐっぐっと何度か柔軟をした後、体を倒したまま両手を尻たぶに這わせると、聖はぐっと左右に割り開く。  ――くぱあ……っ♡♡♡  真っ赤な腸壁のありのままの姿が、カメラに晒された。もちろん、カメラは少しも遅れることなく瞬時にズームインしていき、アナルのしわの数々が見えるようにピント調節も欠かさない。 「お゙っ♡ ここもばっちり、柔らかくなってますっ♡」  一瞬だけ汚い鳴き声が聞こえたが、聖は気にしていない素振りで説明を続けていく。 「おにいさんのけつまんこ、おっ♡ みんな見えるかな、あ゙っ♡」  この状態での前屈を長く続けることもなかなかに厳しいらしく、聖の爪先がぷるぷると小刻みに揺れ始める。それに合わせて、尻たぶとアナルもぶるんと震えた。 「……ふ、ん゙っ♡」  一応体操だからなのだろうか、十までカウントを取り終えると、聖は体を起こしてカメラの方に向き直す。  大きく開いていた足を少しだけ閉じて、両手は頭の後ろで組む。腋も胸も、下着に隠れているものの完勃ちしているのが丸わかりな陰茎も、なにもかもを曝け出した姿だ。 「最後は、スクワット……っ♡」  いち、にい、さん――と数えながら深く屈み込み、膝上と床が平行になるように思い切り尻を突き出しながら、丁寧に一回ずつこなしていく。露出度高めの変態的格好を除けば、ごくごくふつうのスクワット運動である。  何回も繰り返していると疲労感が出てきそうだが、さすが体操のお兄さん、体のバランスがかなり良いため、楽々こなしている。  十まで数え終えると、ふうっと爽やかな笑みを浮かべてから立ち上がった。 「……ふ、うっ♡ これじゃ物足りないって子もいるよね♡ そういう子に向けて応用のスクワットも紹介するよ♡」  ジョックストラップのみ、しかも陰茎は勃起している出立ちであることを全く感じさせない笑顔で、聖は数歩横にずれる。もちろん、その移動を追いかけながら、聖の紅潮した表情にズームアップするカメラ。  立ち止まった聖は、先程のスクワットと同じような格好でその場に静かにしゃがみこむ。そして、カメラが下に振られると同時に、徐々にズームアウトしていくと―― 「これは難易度の高い体操なので、いい子のみんなは無理しないでね、っ♡」  風呂場に置くような小さめの椅子に吸盤固定された、細い女性の腕ほどの太さがありそうな極太ディルドが映り込んだ。  その椅子を跨ぐと、腋を晒したガニ股姿のまま、極太ディルド目掛けてゆっくり腰を落としていく。 「……ッ、ふ♡ゔ、くっ……♡」  ずっ、ちゅ……♡♡♡  めきめきめきめきっ♡♡♡  極太ディルドの凶悪カリ部分が、ひどい音をたてて聖のアナルにめり込んでいく。  頭の後ろに組んだ両手も、ガニ股開きになった内腿も、なにもかもがひくっひくっと震えている。きっと誰が見ても、聖が口にした難易度の高さに納得するだろう。 「ふうっ……♡ ふ、ゔっ……♡」  一番の難所でもある先端部分を飲み込んでしまうと、その後は一瞬だった。アナルの中に極太ディルドがずぼずぼっと収まり、装飾部分である睾丸以外は全て見えなくなってしまう。  スクワットというよりは、低めの椅子に腰掛けたM字開脚のような体勢である。 「それ、じゃっ♡ 応用スクワット、はじめていく、ね……ッ♡」  そう宣言するも、聖はなかなか動き出さない。極太ディルド付きの椅子にぺたんと尻をつき、全身をびくびくさせながら口をぱくぱくと開閉している。  あれ、ひじりお兄さん大丈夫かな、なんて心配になったときだった。

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