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恋のはじまり☆16
*** 晃・side ***
俺が からかったせいか───
晩ごはんを食べた後、
遊は「暑い暑い!」と言いながら
お風呂に直行してしまった。
いつもなら一緒に入るのに・・・
俺は後片付けを命じられてしまい
( あんまりにも かわいいから 苛めすぎたんだよね・・・ )
1人寂しく、洗い物をしている訳だ。
そして、遊の後で
1人寂しく お風呂に入らなければいけない・・・
あーあ
寂しいなぁ・・・・
でも、よかった
俺が、一目惚れした頃の遊は・・
つらい時期だった訳で。
話したら 遊が 思い出したくない事を思い出して
嫌な気持ちになるんじゃないか・・・って、不安だったから。
・・・・・・・
まてよ?
遊は、そういうとこを俺に見せない・・・
かもしんないじゃん?
んでもって、俺は、そういう遊に気づけない・・・
かもしれないじゃん?
って、コトは・・・・・・・
まさか・・・・遊・・・今頃、風呂場で・・・
泣いてるんじゃっ!?
うわーっ!なんてこったぁぁ!!
そう思いはじめたら、居ても立ってもいられなくなって、超高速で洗い物を終えて、風呂場にダッシュした。
『ゆ、ゆーっ!』
『・・・・・・ふぇ?』
バンッと、扉を開けると・・・
遊は湯船に浸かって・・・・寛いでいた。
キョトンとこちらを見るその顔に、
泣いたような形跡は・・・・・ない。
『はぁ────』
よ、よかった・・・!
『どうしたの?お皿洗い 早かったね』
『へ?あ、うん・・・超特急で終わらせたっ!』
心配してたって事は隠して そう言うと
遊は、クスクス笑って、
『一緒に入ろ?』
と、手招きしてくれた。
『うんっ!』
服を(これも超特急で)ポンポン脱いで
体を猛スピードで洗って、湯船に入る。
『あは。そんなに慌てなくても・・・って・・・・
・・・はじめから一緒に入れば良かったね。ごめんね?』
どうやら遊は、俺が一緒に入りたいがために
ダッシュで来た・・・と思ったらしい。
まぁ・・・あながち 間違いではないけど。
『あー、でも・・ごめん・・・。
僕・・、もう逆上せそう・・・・////』
ざばっと立ち上がる遊。
それでも、風呂場を出ていく気はないらしく・・・
湯船のふちに腰かけて、背中を壁に預けた。
『はー、あっつい・・・・////』
『──────っっ////』
うううううわ───っ!
い、色っぽ!
顔はトロンとしてるわ、
体はピンク色だわ、
座ってる体のラインが・・・
艶かしいっっ////
う───っっ/////!
ガマンできませんっ!
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