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恋のはじまり☆23

ヤ・・・ヤバーい・・・っっ・・! 怒らせちゃった!! 『・・・ゆっ・・・、ああっ!!』 慌てて追いかけようとして 情けないくらい しおしおに萎んだ自分のモノが 目に飛び込んできた。 急いでゴムを抜いて、ティッシュでくるんで ゴミ箱にポイッ。 『ゆ、ゆーっっ!・・・待ってー!』 遊の姿を探すけど・・・いない! 『ゆ・・・ゆー?ゆーっっ?』 まさか、外にっ!? 青くなって玄関の方へ向かうと 側のお風呂から なんとなく人の気配が・・・ い、いた!遊、いたぁ!! 『ゆー!』 バァーンッッ!! 風呂の扉を勢いよく開けると 遊は シャワーを手に蛇口をひねろうとしている ところだった。 『・・・閉めて』 『へ?』 『閉めて』 『・・・あ、は、はい!』 言われた通り、風呂場の扉を閉めて遊に向き直ると・・・不機嫌そうな顔の 遊が見え・・・・たかと思ったら突然、シャワーヘッドのドアップに変わり そこからお湯が吹き出した。 当然、俺の顔面に向かって。 『ぅ・・ぶっっ!ぶあ!・・待っ・・、んぶ・・っ!』 つーか、水っ!! まだ、お湯じゃないっ、これっっ! つ、冷たっ・・・冷たいーっっ! 息もできないっ!苦しいっっ!! 苦しいよーっっ!!! ───だけど、しばらくすると 水はお湯になり、 息も下を向いていれば なんとか出来るようになった頃、シャワーが止まった。 『晃くん』 『──は、はいっ!』 顔の水滴を拭って、遊を見上げると・・・、 シャワーヘッドを渡された。 『?』 な、なんだろう・・・? もしかして自分で持って水をかけろ・・・とか そういう事・・かな・・・? 『あ、あの・・・』 『晃くん、ごめん・・・腰が立たなくて・・・ ・・・・洗ってくれる?』 『へ?』 恥ずかしそうに はにかむ遊。 『─────っっ!!』 いつもの遊だっ! 『よ、喜んで洗わさせて頂きまっす!』 『あはは。やっぱり今日の晃くん、変』 変でも何でもいいっ! 遊が、笑ってくれるなら。 それからは いつも以上に、優しく、丁寧に体を洗って、 いつものように、2人で抱きあって眠った。 よ、よかったぁ・・・ 怒ってなくて・・・

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