308 / 761

恋のはじまり☆24

***翌日*** お昼になって遊と大学の食堂に向かって歩いていると、篠宮が入り口に立っているのが見えた。 『あれ?』 『何してんだ・・・?』 篠宮が こちらに気づいて、大きく手を振ってきた。 『おーい!』 『うわぁ・・・、恥ずかしい・・・』 『なんで入り口で待ってんだ・・・?』 いつもみたいに中で待ってれば いいのに・・。 『どうしたの?』 近づいて、遊が聞くと、 『中野・・・なんか あったのか?』 と、心配そうに聞いてきた。 中野・・・? そういえば、今日は姿を見てないな・・・・ 『えっと~、中野は・・?』 『昨日、俺の部屋で酔いつぶれて・・・ 今日は、二日酔いで動けないって』 『え・・・・・・?』 『ありゃりゃ・・・』 『なんも言わずに いきなり やって来て飲みまくって。で、どっかに電話してから、急にペースが上がって・・・ あっという間に潰れたんだよー』 『で・・・・電話』 『電話・・・?』 ぐぐーっと遊の眉間にシワがよる。 『ああ。電話の後、“ 羨ましー!” とか、 “ 晃のアホー!” とか、” 俺だって したいー! ”とか、 大声で騒ぎまくって・・。・・・・晃って、お前だろ?』 『は・・・ははは。多分・・・・』 『・・・・・・・・』 『なにがあったんだよ?』 『はははー。・・えっとえっと・・し、失恋・・・?』 『・・・・・・・・』 『ああ!そうか失恋!それで・・・!!』 『ははは・・・多分・・・ははは・・・』 『・・・・・・・・』 『わかったよ!・・後で様子見に帰ってみるわ!』 『ははは・・・、よろしく・・・』 『・・・・・・・・』 『ん?晃も顔色 悪いな、お前も二日酔い?』 『ははは・・・いや・・・、あははは』 『・・・・・・・・』 『遊ちゃ・・、あ、いや、遊くん・・・は、顔 赤いけど ・・・大丈夫?』 『あは・・・ははは・・・、気にしないで・・?』 『・・・・・・。・・・晃・・・くん・・・・・・』 『ははは・・・はい・・・!』 『ちょっと・・あっち・・行こ・・・?』 『ははは・・は、は・・・はい!』 こ、怖い・・・! 怒ってる・・・よね?これ・・・ あー、もう! せっかく仲直りしたのにぃ───っ!

ともだちにシェアしよう!