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甘い生活…?☆15

* * * 晴臣・side * * * もう1度、ちらっと晃を見たけど・・・、 やっぱり窓の方を向いたままで。 遊も、晃をちらちら見てるけど、 話しかけられないみたい。 なんなんだ、この空気・・・ どうすりゃいいんだ・・・? 考え込んでいると・・・ 『ケーキ、美味かったか?』』 重い車内の空気を感じたのか・・・ 英道が聞いてきた。 『あ、うん!美味しかったよ』 『何個 食ったんだ?』 『え?えーと・・10個・・くらい?』 『ふーん。』 『ええーっ?!ウッソだぁ!!』 と、いきなり遊が後ろから身を乗り出して でっかい声を出す。 『な、なんだよ・・ビックリしたぁ。』 『ウソウソ!晴臣さん20個くらい食べたでしょ~!』 『はあ!?そんなに食わないよっ!』 『食べてたって~。』 『食ってないっ!』 『いーや、20個 食べてた!』 『いやいやいや。』 『いやいやいや。』 『・・・お前は そんくらい軽く食えるだろ。』 『───なっ!英道まで・・・っ!』 『あははは。ほら~!』 『遊・・・!笑うな~!』 一気に和んだ空気。 ふと気になって晃を見ると・・・ 窓ではなく、こっちを向いて笑っていた。 よかった・・・、 ホッとしていたら、晃と目が合う。 ───と、晃がまた、 ハッとした表情に変わって・・・・ ふいっと目を反らしてしまう。 『・・・・・・・・・っ!?』 はあ!? なんなんだ、コイツは・・・! なんなんだ、その態度は・・・! ムカつくーっっ!! 言いたい事あんなら、言えっての! 文句を言ってやろうと、口を開いた時・・・ 『着いたぞ~。』 『────っ!!』 タイミング悪く 晃と遊の住むマンションに着いてしまった。

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